今日から師走。福岡市では全ての小中学生へのタブレットの配布を完了したので、希望者は誰でも自宅から授業を受けることができるようになりました。

 

現在、福岡市内の新型コロナウイルスの重症者は3人で、病床には余裕があると県から報告を受けています。一方、冬になって寒くなり、乾燥してくると新型コロナウイルスも活発になると言われていますし、そうなれば今後、陽性者も増えてくるでしょう。先週にはクラスターで休校した学校も出てきました。子どもに基礎疾患があったり、高齢者と同居しているご家庭では、とても不安でしょう。

 

行政や教育委員会でも出来る限りの対策をとっていきたいのですが、1000人近い子どもが集団行動をする小中学校で、家庭レベルの衛生環境を完璧に作るのは現実的には難しいと思います。言ってきかせても子ども同士はすぐにくっついたり、ふざけて遊ぶものです。健康状態やリスクも子どもによって様々です。

 

ですから、心配なご家庭はタブレットを自宅に持って帰り、自宅から授業を受けられるという選択肢を作れるように教育委員会と話し合ってきました。また通信環境は出来る限り自宅のWiFi環境を使っていただきますが、それが難しい家庭には教育委員会からルーターを貸し出します。

 

冬にはインフルエンザと同様に新型コロナウイルスも活発になるだろうという前提で、どんな時でも学びを止めないため、各学校でオンライン授業の練習をしたり、準備をしていただきました。

そのおかげで、全小中学生にタブレットの配布が完了する時期に合わせて、希望者へのオンライン授業を実施することができるようになったと、教育委員会から報告を受けています。

 

教育委員会と各学校の先生方のご尽力には本当に感謝しています。

 

家庭からオンライン授業を受ける児童や生徒が増えれば、その分、教室の密をより低減することが可能になりますし、学校を休校にするわけでは無いので、学校に来る子どもに給食を提供することも、留守家庭子ども会で預かることも出来ます。

 

ちなみに私個人としては、全てオンライン授業で満たされると思っているわけではありません。実際に学校に通学して、子ども同士でコミュニケーションをとったり、体を動かしながら、体力や身体の免疫力を高めることも大切だと思っています。

 

ただ、新型コロナウイルスには今のところ特効薬もワクチンもありませんから、基礎疾患のある子どもや高齢者と同居しているご家庭などからは、心配でたまらないという声も聞きます。

そこで教育を受ける選択肢を増やすことにしたのです。

 

ところで話は変わりますが、
 

この度、福岡市政への信頼度が、今年の調査の結果、過去最高の83.9%との報告を受けました。市長就任直前が41.0%でしたから倍になりました。


今年は新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの方々にとって大変ご苦労の多い年でしたし、個別の政策に対しては、市民の皆さんそれぞれに賛成や反対のご意見もあるでしょう。


私自身もまだまだ満足できていないことがたくさんあります。


ですからこの数字は市民の皆さんからの「もっと頑張れ」という叱咤激励と受け止め、これからも市民サービスと市政への満足度を上げられるように、市役所の仲間と共に精進します。

福岡市長 高島宗一郎