オミクロン株が世界的に拡大する中、週末に一部マスコミで福岡市で今年5月に開催予定の世界水泳選手権について報道されていますので、現状について説明します。

先週土曜日の未明にFINA(国際水泳連盟)から連絡があり、FINAの理事会で「世界水泳選手権」を来年へ延期するということで合意したと連絡がありました。

福岡市としては今年5月開催に向けて、選手や市民の安全安心を確保するためにもバブル方式での開催で着実に準備を続けており問題なかったのですが、昨今のオミクロン株の世界的な感染拡大を受けて、海外の都市で予選の開催が出来なくなり、代表選手を決められない状況になっているそうです。

延期日程はまだ決まっていませんが、来年の7月頃を目処にFINAと交渉をしています。日本では寒い時期には遠泳など屋外での競技が出来ないことや、次回ドーハ大会との間隔、他の世界的なスポーツ大会との被りなどを考慮しています。最終的にFINAと合意すれば正式に発表させていただきます。

今回の大会のために5000人を超える方がボランティアに応募いただいていました。
また市民や選手の皆さんがとても楽しみにしてくださっていました。

選手の皆さんも5月に向けて調整を続けていると思います。
そうした皆さんの気持ちを考えると私としても今年5月の開催が延期になったことは非常に残念です。

当初の予定が東京オリンピック・パラリンピックの延期で玉突きで今年に延期になり、さらにオミクロン株で2度目の延期です。

ただコロナウイルスは変異の度に弱毒化していますし、来年になればさすがに経口薬も十分に数が揃っていることでしょう。
また来年にはバブル方式を取らずに開催できる状況であれば45億円の経費が必要なくなります。
マスターズも含めて海外からのお客さんも入国出来れば九州、日本全体にも経済効果を波及させることができるようになります。

来年には選手の皆さんが思い切り力を発揮し、観客の皆さんも福岡市や九州を楽しんでいただける大会になるように、気持ちを切り替えて引き続きしっかりと準備を進めていきます。




福岡市長 髙島宗一郎