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ふぐ料理フルコースをいただく [グルメ]

通勤の帰路、自分の街の駅から、自宅へ徒歩で帰るときに、かならずその店の目の前を通るときに一度入ってみたいなぁと思っていたお店が”ふぐ”料理のお店。


お恥ずかしいことながら、ふぐ料理って食べ事がない。
記憶にない。


自分の子供の頃に、記憶にあったのは、”ふぐ”には毒があって、その毒にあたって、よく死亡事故があったことだった。ニュースで、ふぐ料理を食べたお客さんが毒にあたって死亡したというニュースをよく報道されていたのを覚えている。


最近はまったくそういうニュースは聞いたことがないので、料理人がふぐの毒をさばくことがもう慣れてきたというか、ふぐのどこに毒があるのか、やっと常識になったということなのだろう。


・大人は絶賛するけど、言うほどおいしいの?
・ふぐってどんな味がするのか想像がつかない
・ふぐの食感ってどんな感じなのだろう



これがふぐ料理のフルコース。


ふぐフルコース.jpg



美しいですよねぇ。


この中で1番有名なのが、ふぐ料理の代名詞、とも言えるふぐの刺身である「ふぐ刺」。これを食べてみたかった。


大皿に、丁寧に職人の手によって盛り付けられた透き通るふぐの刺身はなんとも美しく、ふぐ刺しを美味しく食べるためには、繊細な味わいのふぐの旨味を最大限に引き出す、ふぐ料理専用のポン酢を器にたっぷり注ぎ、小ネギと、もみじおろしをお好みで器に振り入れていただく。


「ふぐ刺しの食べ方」ってご存じですか?

大皿のどこから箸をつけて良いか悩みますよね?


どこから食べるかは諸説あるが、ふぐ刺しの盛り付けを崩さず、最後まで美しくいただくためには、中央から箸をつけるのが正解なのだそうである。


ふぐ刺しを食べる際のマナー違反は「お箸で何枚ものふぐ刺しをすくうように取ってしまう」こと。元・巨人軍の長嶋茂雄さんがされていたことで有名になった食べ方だそうだ。真似する人が続出したようだ。たぶん長嶋さんが現役時代のときの話なんだろうな。いかにも選手時代の長嶋さんらしいです。(笑)


ふぐ刺しを何枚も重ねた状態では噛むのが大変なほど、ふぐは弾力性に富んだ身をしている。わざわざお皿の絵柄が透けるほど薄く削いで盛り付けているのは、理由あってのことなのだそうだ。ふぐ刺しは欲張って沢山取るのではなく、2~3枚をふくねぎとともにゆっくり味わいながらいただくのが正しい食べ方なんだそうだ。


でも自分は、ぜひだっ~と何枚も箸ですくって食べてしまう長嶋方式で食べてみたかった。(笑)自分は、ぜひこの食べ方でやろうと思っていたのである。


ふぐの刺身が薄切りである理由はほかにもある。
この薄さゆえ、最後の方はせっかくの刺身が乾燥してしまう場合もある。


遠慮せずにどんどん食べていただき、次の料理に進んでいただいた方が新鮮なふぐも喜ぶとのこと。ふぐ刺しはじっくり味わいながらも、乾燥する前に食べきってしまうのが良いのである。


意を決して、いつも自宅への帰路のときに必ずその目の前を通るふぐ料理のお店に入ってみることにした。ビルの地下にあって、完全個室のお店だ。これならコロナ対策としても安心ですね。


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フルコースで頼んでみたかったのだが、これは団体客の宴会用なのだそうなので、仕方がなく1品料理でつぎつぎとコース料理と同じメニューを頼んでいくことにした。たぶん金額的に大変なことになるだろうな、とは危惧していた。


雪が降って、とても寒かったので、熱燗で。
そしてお通し3品。


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酒場放浪記で吉田類さんが、これはピリっと辛口ですねぇ、とよく仰っているのだが、この日本酒で辛口というのがどんな味のことを言うのか、自分はよくわからないんですよね。(笑)下戸で酒はあまり飲まないので。


でもなんとなく想像つきます。わかります。日本酒で辛口ってたぶんこんな味なんだろうな、ということ、おそらく間違いないと思う。ぜひ辛口の日本酒、体験してみたいです。



そしてトップバッターにもちろん「ふぐ刺し」。


1人前だと少ししかないだろうから、やはり大皿でだっ~とやってみたい。(笑)店員さんに、メニューの大皿の写真を見せて、これと同じになるには何人分だったらそうなる?と聞いてみた。そうしたら2人前で大丈夫です、と答える。


そうしたら2人前でお願いします。

それでやってきたのがこれ。


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う~ん、なんか違うよなぁ。2人前でこれなら、自分が欲しい図は、たぶん4人前から8人前にはなるだろう。まさに宴会用だ。(笑)大変な金額になるのでやめておいてよかったかも。そしていよいよ念願の「だっ~」をやってみた。


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食べてみて、透き通った無味無臭の刺身という感じでしょうか。。。非常に弾力性があって、歯ごたえがあって、美味しかったことは間違いないが、まっこんなもんなのかな、とも思った。あっけなかったです。


つぎに焼きふぐをいただく。


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焼いています。
たっぷりのニンニクをまぶしたタレを表面につけながら焼く。


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自分はこのとき学んだことがある。
「ふぐには骨がある」ということを。


見た目、まるまる食べ応えのある感じなのでがぶっといって食べ応えありを想像していたのだが、骨があるのだ。骨があって、それに白身の身がうっすらと付いている感じで、正直かなり食べづらかった。


見た目と違って、食べ応えまるでなし。骨を避けながら、その表面についている身をそぎ落とすという感じであろうか。焼きふぐで食べるふぐの味は、表面についたにんにくのタレが香ばしくて美味しかった。でも食べづらく、食べ応えもなく、かなり欲求不満ではありました。



つぎにふぐの唐揚げ。


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これもがぶっとかぶりついて、食べ応えありを期待したが、これにも骨があった。(笑)かなり食べづらく欲求不満である。味は鶏のから揚げならぬ、白身魚の唐揚げという感じであろうか。しかも骨付きのおまけつき。



つぎにふぐの刺身のぶつぎり。


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これは美味しかった。今回のフルコースの中で1番美味しかったと思ったものだ。分厚いまさにぶつ切りのふぐの刺身だ。


なにが美味しかったかと言うと、骨がないことだ。


骨の心配をすることなく、がぶがぶとかぶりつける。そして刺身のまさに正方形というかまさにかたまりで、じつに食べ応えのあること。上の乗っているたっぷりのねぎといっしょにポン酢につけて食べるこの美味しさよ!
一番満足度が高かったです。


そして最後にふぐ鍋。締めの雑炊つきである。


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ダシのもとは、昆布でとる。
そこにふぐのぶつ切りと、しめじなどの野菜を入れていく。


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なんかこうしてみると、あまり美味しくなさそう。(笑)


これはふつうのお湯に昆布をくぐらせただけなので、たとえば、味噌仕立てだとか、醤油仕立てだとか、であるなら、もっと美味しそうな感じなるとは思うのですが。。


このふぐ鍋の基本は、ダシのほうは、あくまで昆布であっさりで、それにふぐ、野菜などの具を湯通しした後に、ポン酢とネギ、薬味につけて食べるというスタイルなんですね。


ふぐは、さほど骨もすくなく(ちょっとはあった)、比較的美味しくいただきました。白身魚という感じで、それをポン酢、ねぎ、薬味でいただくという感じでしょうか。野菜もみなさん想像通りの味です。


まぁ、そんな大したものではなく拍子抜け。


最後に締めの雑炊。
店員さんに作ってもらいました。


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できあがり。


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お茶碗によそった後に、軽く醤油をかけて食べるという感じでしょうか。
う~ん、たいしたことなかったなぁ。


これだけで結構お腹いっぱいにはなりました。
でもこれがふぐ料理フルコースか、と言われれば、まったくの拍子抜け。


そんなたいしたものでは全然ないです。

グルメの自分を唸らせるものでは全然なかった。


恐る恐るの会計は、諭吉さんが飛んでしまう感じ。
もう二度とくることもないでしょう。(笑)


まぁ、ふぐ刺しを食べることができた、という点では記念にはなりました。


そしてこれは毎回思うことで、まっこれが業界の常識というものだよなぁ、と思うことだが、料理の世界ではプロの写真家が撮影した写真は、まさにプロ!美味しそう!と思うわけだが、実際のブツが来たらかなりガックリと落胆するというこの当たり前の事実。


自分は何度この落胆さを味わっているか。


HPに掲載されている写真、実際お店に行ったときのメニューに掲載されている写真、もうさすがこれこそ、プロのカメラマンの仕事だと思うのである。





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