福岡・久留米のぶっちゃけ社労士・求人採用解決アドバイザー 吉野正人です。
10月21日木曜日。今日はパワハラの会社対応について書きたいと思います。
岡山放送社員が7月に自殺 月100時間超時間外
毎日新聞 2021/9/29 17:45（最終更新 9/29 17:52）
フジテレビ系列の岡山放送（岡山市）は29日、子会社の番組製作会社に出向中の30代の男性社員が7月に自殺し、主な原因は長時間労働で上司によるパワーハラスメントも確認されたとの社内調査結果を発表した。管理責任を問い、中静敬一郎社長を減俸20％（3カ月）とした他、パワハラをした上司を停職2カ月とするなど複数の幹部社員を懲戒処分とした。
複数の幹部社員を懲戒処分に
発表によると、報道部記者だった男性は2020年3月に「OHKエンタープライズ」（同市）に出向。21年2月からバラエティー番組のディレクターを務め、時間外労働が100時間を超える月もあった。慣れない職場で過労に加え、番組を総合演出する上司から強い叱責や暴言などのパワハラも受け、過度な疲労や心理的負荷があったと判断された。
中静社長は22日に遺族へ調査結果を報告し、適切な対応をしなかったと謝罪したという。岡山放送は「社員の尊い命が失われた事実を重く受け止め、適切な業務量の検証、ハラスメント研修など職場環境の改善に取り組む」としている。
※引用終わり。
中国武漢から発生した新型コロナウイルス蔓延長期化に伴い、パワハラも増えているような気がします。記事のようなパワハラの報道をする側のテレビ業界でも、パワハラ過労死があったようです。
私自身、社労士としてパワハラの相談対応も増えています。やっと労働施策総合推進法の改正（パワハラ防止対策義務化）が来年２０２２年４月１日から中小企業においても義務化されます。しかし法律だけではパワハラ発生の改善・対応は難しいと思います。
今回の記事も、パワハラ・長時間労働→自殺→民事訴訟で損害賠償請求になる可能性が高い事例です。最近は判決で1億円近い損害賠償金額になります。岡山放送は、多くのパワハラ事件を報道してきた立場なのに学んでいないのでしょうか？
しかも岡山放送は、厚生労働省のサイト「こころの耳」における企業対応事例で、長時間労働・メンタルヘルス対策している旨のページが有りました。しかし当ブログ掲載時点では、削除されています。体制を整えても、問題発生時に「使わなければ」意味がないと思います。外面を良くしても意味がないと思います。
パワハラに関しては、大企業・中小企業関係なく、初期対応・（和解等）早期解決・再発防止教育が必要だと思います。今回はテレビ業界でありがちな他人に厳しく・自分に甘い対応をしているのでは？と思います。
パワハラか否か？は、実質、被害者の受け止め方・主観で決まっていると私は思います。その為、加害者の方は、教育・指導でありパワハラではないとの認識が多いのが実態だと思います。
別記事で加害者のディレクターに週刊文春がインタビューしていますが、「仕事上のことですので……、叱責というか指導ですね」とコメントしています。加害者が指導と思っても、被害者が自殺している事実は変わらないと思います。
なおパワハラ発生後、会社が加害者側への反省を促し、行動改善の指導・教育をしている事例が多いですが、加害者側が改善するのは時間がかかり、難しいと思います。その間に被害者が増え、記事のような事件が起こりかねないと思います。
それよりは、まず被害者側との相談を密にし、加害者に対する防御方法を教育・指導した方が良いと思います。状況によっては速やかに配置転換を行い、加害者との物理的に関係を引き離すのが良いと思います。なお加害者への懲戒処分・配置転換・改善・指導等は同時進行で行う必要があります。
今後、私を含む社会保険労務士を活用して「社外相談窓口」の設置をお勧めします。そして、すみやかに社内での和解・配置転換・懲戒処分・改善指導・教育等を行うことをお勧めします。
写真は先日の夕食で、自家製麻婆豆腐です。
以上、福岡・久留米のぶっちゃけ社労士・求人採用解決アドバイザー 吉野正人でした。
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ただし労働者側の相談も可能ですが、当事務所は会社側の相談が得意ですので、ご了承願います。 なお労働者の相談は、下記リンクの社会保険労務士をオススメします。
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