偏愛的プレミアリーグ見聞録

ウィリアンのチェルシー退団が決まりました。2013-14シーズンからの7年で、プレミアリーグ234試合37ゴール33アシスト。昨日が32歳の誕生日だったベテランウインガーが、3年契約にこだわったのは、今こそが最高の状態だと確信しているからでしょう。2019-20シーズンは、公式戦47試合11ゴール9アシスト、プレミアリーグ36試合9ゴール7アシスト。ゴールとアシストだけでなく、シュート71本とビッグチャンスクリエイト12回も自己ベストです。チェルシーがシーズンの全日程を終えた9日、クラブとの契約が満了となったウィリアンは、関係者とサポーターに対するメッセージをリリースしています。

「素晴らしい7年間だった。2013年8月にチェルシーからオファーを受けたとき、プレイするべき場所だと確信した。今日、それは最善の決断だったと確信している。幸せな時間ばかりだったけど、悲しいこともあった。トロフィーを得るのは、とても厳しいことだった。それでも、トロフィーを通じて、多くを学んだ。技術を磨き、より優れたプレーヤー、よりよき人間になれたと思う。トレーニングセッション、ゲーム、ドレッシングルームで、1分過ごすたびに何かを学んだ」

「チェルシーファンが、スタンフォード・ブリッジで歓迎してくれた愛情の深さと、クラブのサポートにとても感謝している。いつも批判はあったけど、重要なのは、愛情と批判の両方があることだ。あらゆるトレーニングセッションとゲームで全力を尽くし、チェルシーのシャツ着続けるギリギリまで絶えず改善してきた」

「先に進む時が来た。チームメイトを恋しく思う。いつも息子のように世話してくれたクラブ、スタッフ、そしてファンのみんなを恋しく思う。僕は顔を上げてここから去る。心から感謝している。みなさんの幸運を願っている」

情熱的なメッセージを掲載した「スカイスポーツ」は、バルサとマイアミが手を挙げているウィリアン争奪戦について、「アーセナルがポールポジション」と断言。「BBC」のサイモン・ストーン記者も「契約に近づいている」とレポートしています。本人の希望である3年契約を提示していることに加えて、引き続きロンドンで暮らせるのもアドバンテージ。同郷のエドゥSDが密にコンタクトを取っており、ミケル・アルテタ監督の若いチームに魅力を感じているようです。

ウィリアンが加われば、豊富な運動量によってサイドが強化され、「ラカゼット放出＆オーバメヤンCF復帰＆トーマス・パーティー獲得」が現実的になるでしょう。3トップは、右からウィリアン、オーバメヤン、サカ、あるいはニコラ・ペペ、オーバメヤン、ウィリアンでしょうか。アントニー・マルシアルのCF起用が当たったのを見てきたマンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては、ウィリアン、ニコラ・ペペ、オーバメヤンという意表を突く並びもおもしろいのではないかと思います。

「スカイスポーツ」は、アーセナルが最有力としながらも、「彼の年齢を考えれば、実際のところは最も多くのマネーと最長契約がある場所に行く可能性が高い」と釘を刺しています。アルテタ監督と経営ボードは、ポール・トゥ・ウィンを決めることができるでしょうか。CLの真っ最中のバルサが、来季に目を向ける前に…。