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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

圧巻のキラーパス、右サイドを動かすスルーパス…ウーデゴーアが欧州TOPとなった3つのスタッツ!

ミハイロ・ムドリクの移籍金は8850万ポンド。チェルシーにハイジャックされたアーセナルが、レアンドロ・トロサールに乗り換えたのは正解でした。デ・ゼルビとの確執でポジションを失ったブライトンの元エースは、アーセナルで64試合16ゴール12アシストという数字を残しています。ムドリクは53試合6ゴール4アシストで、未だプレミアリーグに適応できていません。

ムドリクと同じ時期にアプローチしていたモイセス・カイセドを深追いせず、デクラン・ライスにスイッチしたのも正解でした。1億500万ポンドというビッグマネーを投じて獲得したハマーズのキャプテンは、プレミアリーグ34試合6ゴール7アシスト。類まれなる運動量で攻守に貢献し、ドイツに旅立ったジャカと負傷が多いトーマスの不在を忘れさせてくれました。

チェルシーとリヴァプールの争奪戦となったカイセドの移籍金は、プレミアリーグレコードとなる1億1500万ポンド。ブライトンでリーグ戦出場が45試合しかなかった21歳のお値段としては、高すぎるといわざるをえません。初年度はプレミアリーグ29試合で1アシスト、イエロー10枚。クラブの公式サイトで「高額な移籍金のプレッシャーに苦しんだ」と吐露しています。

トップターゲットを2度も獲り逃し、セカンドチョイスで成功したアーセナルは、3年前にも重要な二択で当たりを引いています。2021年の夏の候補は、6000万ポンドのジェームズ・マディソンと3000万ポンドのマルティン・ウーデゴーア。その半年前にレアル・マドリードからローンで引き入れたレフティは、完全移籍にスイッチしたいというオファーを1度断られています。

マドリードに復帰したウーデゴーアは、カゼミーロ、モドリッチ、トニ・クロース、バルベルデが揃う中盤では出番を得られないと見て、アーセナルでプレイすると決断。昨夏のマーケットで、レスターからトッテナムに移籍したジェームズ・マディソンも素晴らしい選手ですが、現在のウーデゴーアほどのカリスマを求めるのは酷でしょう。

ウーデゴーアの初年度は、プレミアリーグ36試合7ゴール4アシスト。マン・シティと優勝を争った昨季は、37試合15ゴール7アシストという出色のスタッツを叩き出しています。今季は31試合8ゴール8アシスト。得点力が落ちたように見えますが、チームに対する貢献度と影響力はむしろ高まっています

アルテタ戦術のキーとなる前線からのプレスを90分間継続し、サカ、ベン・ホワイト、トロサールを的確に動かすキラーパスを連発。敵陣ボックス内でのパス成功102本、オープンプレーからのチャンスクリエイト78回、スルーパス35本は、いずれも欧州5大リーグでTOPです。「アシストのアシスト」のランキングがあれば、引退するまでTOPの座を譲らないのではないでしょうか。

先週のチェルシー戦で、カイ・ハヴェルツに決めさせたロングスルーパスは圧巻のひとこと。左サイドで競ったガブリエウの縦パスを、ハーフラインの手前で受けた8番は、ラインの裏を狙うストライカーの足元にピタリと合わせました。あの距離をピンポイントで合わせられるのは、ハーランドの動きを常に把握しているデブライネとウーデゴーアぐらいでしょう。

チャンピオンズリーグでベスト8に進出し、最終盤までマン・シティと優勝を争っている2023-24シーズンは、既に入団以来最高の1年といえます。しかし今は、マン・シティがひとつでもポイントを落とせば頂点に立てるポジションにいます。ここまで来たら、クラブにとって20年ぶりとなるトロフィーを手に入れて、全員が最高といえるシーズンにしたいものです。

ノースロンドンダービー、ボーンマス、マンチェスター・ユナイテッド、エヴァートンと続く大詰めで、キャプテンがゴール&アシストをともに2ケタに乗せて勝ち切れば、ペップのチームが乗り込むクレイヴン・コテージやトッテナム・ホットスパー・スタジアムから朗報が届くかもしれません。両手を振り上げ、仲間を鼓舞するプレーメイカーのパフォーマンスに注目しましょう。


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