Pié d' Angloys (ピエ・ダングロア)

百年戦争で変えられたチーズの名前
 

 

 

 

 

 

 

 

 

チーズにも色々な種類がありますが、私達日本人に一番なじみがあり、

給食などにも出されているのはプロセスチーズ。

 

カッテージチーズやクリームチーズなどはフレッシュタイプのチーズ。

カマンベールなどの白カビタイプや

ゴルゴンゾーラなどの青カビタイプも良く知られています。

 

そしてさらに、ウォッシュタイプのチーズなるものが存在することを

私は今まで知りませんでした。 

 

外皮を塩水や酒で洗いながらチーズの表面についている菌で熟成させるタイプのチーズ。

その匂いが強烈なため、熟成中は数日ごとに表面を塩水やワイン、ビール、ブランデーなどその土地の酒で洗うのだとか。

チーズ通の方はウォッシュタイプなども良くご存じだと思うのですが、

日本でそれほどなじみがないのは強い匂いのせいかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

  チーズ1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウォッシュチーズの中でもこのピエ・ダングロアは塩水で洗った後、真水で洗っているので味も香りも比較的おだやかなのだそうです。

 

このチーズは英仏海峡近くの「ピエ・ラ・シャテル」という修道院で「ピエ・フランソワ(フランス人の足)」という名前で造られていたチーズでした。

 

しかし百年戦争でイギリスが優勢となった時に「ピエ・ダングロア(イギリス人の足)」という名前に変えられました。

 

その時のイギリスの王様がこのチーズを大層お気に召し、

この名前に変えさせたのだとか。

 

パッケージにはロウの印があり、

そこには百年戦争をイメージした騎馬が刻印されています。

 

歴史のあるチーズなのですね。

 

この名前の由来はイギリス人の足がどうのこうのではないようです。

 

それにしてもそのまま名前を戻さずに使ってるのは何故でしょう?

 

そして何故pied??

 

同じウォッシュタイプのチーズでエポワスというチーズがあるのですが、

こちらはかなり匂いがきつく、フランス語では「神様のおみ足」という意味。

 

そしてイギリス人は何と「豚の足の指の間」というそうです。

 

どうして食べ物にそんな名前を…。 ( ̄ー ̄; 

 

彼らの考え方を理解する術があったら知りたいと思うきょうこの頃です。