ご無沙汰しておりました。年末年始は少々取り込みまして。
本年もよろしくお願い致します。
さて、所用があって、都内の町会・自治会について軽く調査をしました。
その結果があまりにも面白かったので書かせていただきます。
23区内に居住したことなどありませんから、全く未知の世界の話でした。
まず、「町会長や自治会長の連絡先を調べる。」が一番の理由でしたが、さてさて、昨今の個人情報の取扱いの考え方と、公文書の情報公開の基準となど、私には極めて興味深いものでした。
そんな中で、特筆すべき区が新宿区でした。
そもそも、一般市の行政の仕組みしか知らない私にとって、新宿区のそれは初めて知るものばかりです。
まず、町会・自治会を所管するのは地域振興部地域コミュニティ課なのですが、新宿区は「特別出張所」なるものがあり、
「特別出張所は、地域のミニ区役所として以下の業務を行っています。
業務の取り扱いについては、各特別出張所の所管区域に関係なく、どこでも行えます。」とあります。
特別出張所のご案内(左をクリックしてください。)
で、なんだ?地域振興部地域コミュニティ課ってすげえ~なと思って、グーグル先生(最近はGeminiちゃん)に聞きますと次のページが示されます。
地域振興部地域コミュニティ課(左をクリックしてください。)
なるほどなるほど。と。
しかし、なんでだろう?とにらめっこしながら、検索しながらで見えてきたのが、「自治基本条例」の存在と施行直前の「新宿区未来につなぐ町会・自治会ささえあい条例」です。メチャクチャ町会・自治会に力が入っています。
確かに、新宿区って面白いのは、大都会の西新宿あたりと、住居表示まだなのって感じの町名が随所にあります。ほとんどの町名に「町」がまだついていますね。さらに、「市谷」は誇りなんでしょうね。市谷のつく地名が多いこと多いこと。日本橋や神田もそうですが、旧町名を残すというこだわりが強いようです。それだけ、もともとの住民の方が多く残っていらっしゃるのでしょう。たぶん。
で、保守的かというとどうも違うらしく、自治基本条例ができ、町会・自治会の条例までできちゃう。もっというと両条例の「区民」の定義もすごい。
自治基本条例
区民 区の区域内(以下「区内」という。)に住所を有する者並びに区内で働く者、学ぶ者、活動する者及び活動する団体をいう。
新宿区未来につなぐ町会・自治会ささえあい条例
区民 区内に住所を有する者並びに区内で働く者、学ぶ者及び活動する者をいう。
いやいやいや~、もうそうなってくると俄然興味がわいて、条例の熟読です。
で当然ですが、私たちの思想の持ち主は、「住民投票」です。
投票に関することは別途条例で定めることにして、制定段階では住民投票を条文に入れながらも具体的なことは逃げて、今日に至っているようですが、自治基本条例施行後に、区民検証会議をやっていて、その報告を読むと、充分な理解の域に達していないと思われる検証結果のような気がします。
しかし、条例委任の住民投票に関して、いざ制定というときに、議会側にも十分な理解があっての議決をしていただかないと、とんでもないことになる可能性もあります。
と本来書きたかったこととずれてきてしまいました。
実は、この各特別出張所へ行くと、町会・自治会のコーナーがあって、その出張所区域の町会・自治会の会長さんの顔写真入り連絡先と町会の区域を示した地図とが載っていて、さらには共通の町会・自治会の入会申込書が挟み込まれているのです。
さらには、単位町会・自治会のパンフレットを作成しているところもあり勧誘も含め、活動が他の区よりも頭一つ抜け出ている感じなのです。
ある意味、すばらしいなあと思いました。