上位進学校の学習進度 | プロ家庭教師のKiri/奈良/オンライン/大学受験/医学部受験/難関大学受験

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大学受験専門のプロ家庭教師Kiriが、指導に対する考え,実際に指導で経験したことなどをつづります。

今回は、こちら。

CASTDICE TVさんの「上位進学校の学習進度」について。

 

CASTDICE TVさんによると、上位進学校とは、

東大合格者を多数輩出する進学校、東大合格者ランキング上位に出てくるような学校のこと、だそうです。

 

あくまで、動画では中高一貫校のお話です。

関西でいうと、灘、甲陽、東大寺、西大和、大阪星光、洛南などが、該当するかと思われます。

 

 

数学にしぼって、取り上げていきたいと思います。

 

多くの学校が、中2終了までには、中学数学を終了。

その時点で、難関公立高校の受験には十分対応できる難易度まで終了している

 

なんでこれが学校の授業だけで出来るのかというと、

大学入試に関係ないところはサラっと終わっていることと、

中学受験組は知っている内容が多いから。

 

とのこと。

 

ここについては具体的に触れておきます

 

中学受験組が知っている内容というのは、

代数Ⅰの正負の数、文字式、1次方程式、連立方程式や

幾何Ⅰのほぼ全部、幾何Ⅱの相似、線分の比・面積比などがそれにあたります。

 

算数で負の数は学習しませんが、算数を学習していくうちに、勝手に負の数の概念が身についています。

負の数×負の数=正の数、累乗の記号の意味などを教えれば十分です。

 

文字式は、算数をやっていた子は、□や△という記号を使っていたのが、xやyになるだけの話です。

×を省略、1を書かないなどのルールを覚えるだけの単元なので、そもそもが難しくない内容です。

 

1次方程式も、逆算でおおよその内容は身についています。

連立方程式も、算数で□+△=10、□ー△=4という関係式から□や△を出すようなことをやっていますので、それがxやyに変わるだけです。

 

幾何Ⅰの、面積やら体積やら角度やらは、算数で全部やってます。

合同もやってます。

なので、三角形の合同あたりから証明の書き方だけを学ぶだけで十分です。

 

幾何Ⅱも、前半の内容、相似やらピラミッドやら面積比やらは算数でやってます。

 

というわけで、算数で3分の1くらいはすでに身についているので、そういった部分はサラっと終わらせられるのが大きいということですね。

 

 

高1終了までには、高校数学ⅠAⅡBを終了。

高2の冬までには、数Ⅲ終了。

 

それだけではなく、高1、高2で演習型の授業が組まれることが多い。

そこで、すでに学習した内容を、演習、復習している。

 

そのため、学校の内容をしっかりやっていけば、高2の間に青チャートⅠAⅡBレベルは身についており、

数Ⅲに関しても基礎問題精講レベルは身についている。

 

学校によっては、高2の間に、ⅠAⅡBはプラチカレベルが身につき、Ⅲは青チャートレベルが身についている。

 

とのこと。

 

ここで重要なのが、ただ範囲が早いだけではなく、初めて学習する際から深い内容までを扱い、

1度終わった内容も、高1の途中くらいから演習や復習が組み込まれる学校が多く、

高2時点で基本的な内容がそれなりに仕上がっていることです。

 

いわゆる、自称進学校と呼ばれる学校が、進度だけを真似し、

教科書の例題にあるような薄い内容だけを、振り返ることなく、やたらと早く進めることがありますが、

あれは全く意味がないどころか、下手をすれば逆効果になります。

 

実際に私の元生徒のとある学校では、教科書内容を早く進め、高2までに無理やり数Ⅲを終わらせていましたが、

やたらと範囲が広いので、全員が簡単な内容すら理解できておらず、皆が定期テスト前に詰め込みに走っていました。

 

そして、夏休み明けの課題テストでは、基本的な内容しか出ていないにも関わらず、

学年平均が20点という悲惨な結果になっていました。

 

1度扱った内容は、必ず難しい内容までじっくり扱わなければ、理解が深くなりません。

浅い理解で解けてしまう簡単な内容は、誰でもすぐにできるようになりますので、早くやったところで差にならないですし、

能力に合わない膨大な量は、詰め込みを誘発させ、簡単な内容すら身につかないという悲劇を招きます。

 

 

これは先取り学習も同じことが言えます。

今後ますます、先取りの重要性がさけばれていくと思いますし、実際重要だと思いますが、

先取りはやればいいってものではありません。

 

何のために先取りをするかと言えば、

学校のように時間に追われることなく じっくり内容に取り組むためであり、そして復習の機会を増やすためなのです。

 

その本質を理解せず、とりあえず進めることだけに注目し、難しい問題は飛ばして 簡単な内容だけやっているようでは、

理解が浅くなり、やったという印象が残るだけで、内容は記憶に残らず、

学校で同じ内容をやった時には、実質 復習にはなっていません。

 

 

高2の冬からは、演習中心になる。

よく進学校出身者が、共通テストは直前1か月で間に合うとか言うが、

過去問演習をやり始めるのがそれぐらいなだけであって、それまでに学校で色々やっている。

なので、この手の話は真に受けない方がいい。

 

これをやっている人達は、ポテンシャルが高いので出来てしまう。

さらに、高2の後半から高3にかけて無駄な宿題がほぼない。宿題がそもそもほぼない。

 

なので、これらの学校に在籍していない受験生は、

ポテンシャルや、学校の演習量や、宿題の量などを考えると、

彼らよりも早く終わらせていないと、基本的には間に合わない。

 

とのこと。

 

能力の高い子達がここまでやっているのだから、それ以上に先に終わらせて量をこなさないと、難関大学合格は難しいよねってお話です。

 

現実は、漫画やドラマのように、理に適った勉強をすれば1年で東大・京大・医学部合格、なんてことはありません。

地に足をつけて、現実を見て、計画的にコツコツと努力した子にのみ、合格の可能性が開けていくものですね。

 

もちろん、難関大学合格を目指すのであれば、の話です。

どこでもいいなら、趣味なり、部活なり、恋愛なり、学生生活をエンジョイしましょう。

 

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