林太郎です。
ご訪問くださりありがとうございます。
舞台最新作の戯曲が当劇団の座長によって執筆されている最中にありまして、劇団では演技の基本に立ち返ってエチュード、パントマイム、そして朗読の練習などをしていますが、今回はガラリと趣を変えて劇団員総出で芸術鑑賞に行ってきました。
当劇団のメンバーである村敏蔵さんの奥様であられるピアニストの上村朋子さんが毎年開催されておられるピアノリサイタルにお声を掛けて頂きまして、僕自身はこれまでに2回ほど鑑賞させて頂いているのですが、今回は劇団の稽古の一環として鑑賞させて頂くことと相成りました。
僕自身が奥様の演奏を聴くのは久しぶりでしたが、初めてリサイタルに行った時には独特の選曲に戸惑いながらも、秀逸な演出によって段々とその世界観にのめり込んでいったことを鮮明に覚えています。
その感覚は今回初めて演奏に触れた劇団員も同じだったようですが、その世界観に浸るには少しばかりコツがあるように思います。
それは、演奏が始まる前に、配られているセットリストに載せてある各曲の解説をしっかりと読み込むことです。この解説の文章にも奥様の知性や独特の感覚がちりばれめられていて面白く、毎回読むのが楽しみになります。
"プログラムと曲解説"
この時点でこれから演奏される楽曲に対するイメージが膨らみます。そして演奏が始まると自分の中で広がったイメージと演奏者である奥様の中にあるイメージと、そして楽曲の作者のイメージとかどれだけ合致するか、あるいは合致しないか。
合致すれば心地よくその旋律に浸ることができるでしょうし、合致しなければそれは意外性として全身を刺激して新しい知識や経験を生み出してくれます。
そんなことを繰り返していくうちに、楽曲の成り立ちや旋律に乗せられた想いや情景が浮かんでくるようになり、自然と音楽の奥行きを感じている自分に気付かされます。
こういう感覚になるリサイタルは他に経験したことがなく、演奏が始まる前からすでにプログラムが始まっているという所が面白い演出だと思います。
逆に言えば、楽曲についての知識がなければ何が何だかわからないまま終わってしまうかも知れないという側面も持ち合わせていて、ちょっとストイックな部分もあるようには思いますが、そこにはこだわりすら感じます。
(撮影は主催者の許可を得ています)
今回の芸術鑑賞では他のメンバーもそれぞれに色々と感じ考えることがあったようですが、ある意味では究極の芸術作品に触れることを通して演者として刺激された部分もあったのではないかと思います。
そしてまた、いつもの稽古場とは違う雰囲気の中でメンバー同士が気さくに語り合える時間というものも、とても貴重ではなかったかと思います。
以上
河辺林太郎でした。
Short Drama『告白』
『劇団真怪魚〜2022年度研究生募集』
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