一休み(1) | 35歳年上の夫は師匠でエイリアン! 

35歳年上の夫は師匠でエイリアン! 

【夫】台湾人 × 【妻】日本人

国際結婚? いえ、惑際結婚ですから!

気がつけば2男1女。

あの男を見ていると、とても同じ人類だとは思えない。
漢方薬を水なしで飲めるなんて
一体どんな味覚をしてるんだ、あのおっさんは。

6月に父が入院してから

4か月が過ぎた。

 

 

 

受診後、

即日入院。

 

入院手続き諸々。

 

生活必需品で、

父の自宅にあるものは

袋に詰め、

 

無いものはあちこちで

買い揃えて病院へ。

 

 

 

 

しばらく経った頃、

担当医から、病状と

今後についての説明。

 

 

 

 

入院してから

2か月後。

 

今度は、リハビリ科のある

病院へ転院。

 

新しい担当医による

診察と病状の説明。

 

再び、入院手続き諸々。

 

必要に応じて

差し入れ。

 

 

 

 

 

この間。

 

役所に行って、父の代わりに

必要な手続きを済ませる日もあれば。

 

コンビニで、病院や

父の自宅関連の

支払いをする日もあった。

 

 

 

 

まあ。

 

家族の誰かが入院すれば、

こういった流れが

一般的なのではないだろうか。

 

転院も珍しいことではない。

 

 

 

 

父は2年前にも入院し、

その時は手術も伴ったから、

 

前回と今回の入院で、

家族側として、大まかなことは

経験してきたのかなと思う。

 

 

 

 

 

が。

 

今回の入院には、前回とは

大きく違う点があった。

 

 

 

 

叔父だ。

 

 

 

 

数年前。

 

叔父は、今回の父と

同じ病気になった後、

 

とあるホームに

入所しているのだが。

 

 

このホームでは、月に一度、

身内がホームまで迎えに行き、

 

病院まで一緒に出向いて、

診察に付き添うことになっている。

 

 

 

父の弟である叔父は、

ずっと独身で、子供もいない。

 

 

 

父は7人きょうだい

なのだが。

 

皆それぞれに。

 

亡くなったり。

病気だったり。

 

車の運転が

できなかったりで。

 

 

 

叔父の面倒を見られるのは、

父のみという状況だった。

 

 

 

前回の退院後も、

父はそれまでと変わらず、

叔父の診察に

付き添っていたのだが。

 

 

 

今回の入院で、とうとう

父にも限界が来た。

 

 

 

現在の父は、電話でスムーズに

話をするのが難しいため、

 

とりあえず、父の携帯電話は

私が預かっているのだが。

 

 

 

その電話に、ホームから

着信がある。

 

 

 

 

 

 

「今日10時半から診察の予定なんですが、

〇〇さん、朝からお腹が痛いって

言っているので、8時半に迎えに来て、

診察に行ってもらえませんか?」
 

 

 

 

 

 

いや。

ごめんなさい。

 

私には無理です。

 

 

 

 


 

 

「ねえ、お父さん。これから先、

お父さんに何かあっても、私には

叔父さんの面倒見ることはできんわ」

 

 

 

 

 

 

 

2年前。

 

手術し、退院した後も

叔父の面倒を見続ける父に、

私はこう話した。

 

 

 

 

 

 

 

「もちろん、そうや。

お前はノータッチじゃないと駄目やぞ」

 

 

 

 

 

 

 

父からは、

こう返ってきた。

 

 

 

 

 

父が入院したこと。

 

叔父のホーム入所時、

父と共に保証人になったという

伯母は、昨年亡くなったこと。

 

 

もう一人いる父の弟は

若い頃から持病があり、

 

現在も入退院を繰り返しているらしく、

自分のことで精一杯であろうこと。

 

 

他のきょうだいは、

みんな亡くなっていること。

 

 

 

 

 

私自身。

 

夫を亡くし、

ひとり親家庭であること。

 

学校に通っている

子供が二人いて、

 

子育ての真っ最中で

あること。

 

そのうち一人は、

受験生であること。

 

 

 

そして。

父から返された言葉。

 

 

 

こういったことをすべて、

電話の先のホームの

スタッフさんに伝えた。

 

 

 

 

 

 

 

「申し訳ないんですけど、

本当にもう誰もいないんですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

そもそも。

 

叔父と私には、

付き合いがない。

 

道ですれ違っても、

お互いに誰だか分からない。

 

 

私にしてみたら。

 

DNA上、多少関連がある人という

認識でしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

できないことは、

できない。

 

 

 

 

 

 

こう主張するより

他はない。

 

 

安請け合いはできない。

私の手には負えない。

 

 

 

 

 

ホームのスタッフさん方をはじめ、

様々な方面の、色々な方たちには

申し訳ないことだが。

 

 

 

 

 

今後の父のことですら、

どうなるか分からない。

 

父に対して、私がどこまで

できるかも分からないのだ。

 

 

 

 

 

 

暗中模索。

五里霧中。

 

 

 

 

 

 

私の母はすでに

他界しているし。

 

一人いる姉は

遠方で暮らしている。

 

 

 

身近に頼れる人が

誰もいない。

 

 

 

つまり。

一馬力。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれは、

6月半ば。

 

お風呂掃除の最中。

 

風呂釜の淵に立って

天井を掃除していたところ、

つるっと滑って転んだ。

 

 

 

 

しばらくは

何ともなかったのだが。

 

 

 

 

数時間後の夕方頃から、

打撲による痛みに

襲われ始めた。

 

 

 

体を動かすたびに、

左上半身と右下半身と

腰に激痛が走る。

 

 

 

おまけに。

 

この痛みが、容赦なく

脳へとガンガン響く。

 

 

毎回。

 

頭を内側から全方向へと

殴られているような

感覚だった。

 

 

 

翌日には、

打ち付けた各々の個所に

どす黒い痣ができ、

 

数日後には、その痣が

固くこわばり始めた。

 

 

 

 

立ち上がるだけで

大仕事。

 

振り返るなんて

とんでもない。

 

寝返りなんて

打てないのよ。

 

 

 

 

 

幸い。

 

骨折はしていなかったようで、

1週間後には、いつもの生活に

戻ることができたのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

私に何かあれば、

その途端に、

生活が回らなくなる。

 

 

私の生活は

もちろん。

 

子供たちの

生活も。

 

 

 

 

 

 

 

この一件で、

痛感した。

 

 

 

 

 

 

 

今の状況下。

 

私は、まず。

何よりも。

 

子供たちの親であることを

最優先しなければならない。

 

 

 

 

 

 

それこそ。

 

父の娘で

あることよりも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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