Ｄ様からお依頼をいただいたのは強い雨が降り注ぐ、
肌寒い季節の日であったと記憶しております。
そのお宅は、対応エリアぎりぎりの場所でございました。
電話番によると、言葉は異常に丁寧だけれど延々と
質問を繰り返されて、非常に神経質そうであった
と滅多に言わない感想つきで伝達されました。
好奇心旺盛で普通でない状況、案件を好み、普段なら
面白そうだと思うはずの小生も、今回に限り、なぜか
気乗りしません。
しかし、あいにくその日は人員が不足気味で、小生しか
伺えない状況でした。
仕方なくといっては何でございますが、Ｄ様宅に向かいました。
ちなみに、今回のケースに限らず、突拍子のない出来事を
起こされる方は、こういうった悪天候時に多いという事に
気付いたのは、これから数年後の事でございます。
到着して、玄関から出ていらしたのは、ほとんど瞬きをしない、
これでもかという位に眼力の入った笑顔の４０歳～５０歳位の
女性でございました。経験上、瞬きの数が極端に少なかったり、
多かったりする方は、対応が難しい事が多い気が致します。
その中でも、指折りの印象を感じます。
指定されたお部屋は、間接照明の薄明かりだけで、
横になられるソファーベッドらしき物の周りには、
息をのむほど多くの本が何十棟も積み上がっています。
薄明かりの中見えた表紙は、
「宇宙が・・・」
といったものや、
「神が・・・・」
といったものから、
「精神世界・・・」
傍らには大量の処方薬の入っているであろう
紙袋も・・・
照明が届いていない高さには、
見たことの無いマークが入ったお札
のようなものがいくつも見えます。
それまでも、特定の宗教に傾倒されていらっしゃる方
もいらっしゃいましたが、特に勧誘を受けたり、困った事を
おっしゃる方はいらっしゃらず、むしろ穏やかないい方
ばかりでした。
今回も同様だったらいいのですが・・・
「無事にすんでくれればいいけれど・・・」
と祈るような気持ちで施術を開始させていただきました。
途中、やけに
「気持ちいい」
を繰り返しますが、なぜか不自然な気がして、どうしても
警戒心が取れないまま普段の数倍の疲労を感じながら
進行していきました。
指定された時間をあと5分位残した所で、Ｄ様は
「あとどれくらい？」
とおっしゃいました。
5分位とお伝えすると、
「もう少しですっきりするから」
と15分延長するとおっしゃいました。
不謹慎ながら、もうすぐ終われると思っていた気持ちが
一気に曇りました。
そこから長い長い15分が過ぎた頃、同様に再び延長・・・
「う～～ん気持ちいい・・」
と相変わらず繰り返しおっしゃいます。
気のせいか、体勢を直そうと動かれる度に小生の体にＤ様の
体の一部が当たったり、距離が縮んでいる気がします。
更に同様にもう数回15分延長が入り、更にとおっしゃいましたが、
総時間数がとても多くなり、
「相性もございますので、これ以上は難しいと思います・・・」
とお話しし、終了とさせていただきました。
120分プラス当初予定より都合90分の延長になりました。
ご精算いただき、いつもより早めに荷まとめをしていると
「ぜんぜんすっきりしない」
「こんな〇×□・・・（聞き取れず）」
ぶつぶつとおっしゃりはじめました。
帰り支度が済み、玄関先で靴を履いて、やっと出られると思っていたら、
「ちゃんと返事をしなさいよ！」
突然、目玉が飛んで来るのではというほどのすさまじい剣幕で
怒鳴りつけられました。
その後、更に数十分に渡って、よく分からない罵詈雑言を浴び、
それはこちらが止めたのに延長した分に対しても及んでいました。
数十分後に勢いが少し落ちた所で、
「ご要望に答えるべく努力いたしました。どうしたらよろしいのですか？」
とお聞きしました。すると
「料金返しなさいよ！」
と絶叫されます。急に馬鹿らしくなって、力が抜けて、
「それがおっしゃりたかったのですか？」
と聞き返しました。それに対して一瞬目をむいた後、
小さな声でぶつぶつおっしゃっています。最後に
「あんたの店にクレーム入れてやるからね！覚悟しておきな！」
「かしこまりました。」
と一礼してやっと帰途に着きました。
店舗には本当にクレームが入ったようですが、
先方の言動と剣幕があまりにも常軌を逸していて、
何も説明するまでも無く小生が心配されました。
「今後気を付けさせます。」
と、なだめて、今後の問い合わせには空きが無い
と断る事にするとの事でした。
昔から言われているように、触らぬ神に祟りなしでございます。
勉強にもなりましたが、今回に限っては、
ただただ怖かった・・・・
それに尽きました。
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肌寒い季節の日であったと記憶しております。
そのお宅は、対応エリアぎりぎりの場所でございました。
電話番によると、言葉は異常に丁寧だけれど延々と
質問を繰り返されて、非常に神経質そうであった
と滅多に言わない感想つきで伝達されました。
好奇心旺盛で普通でない状況、案件を好み、普段なら
面白そうだと思うはずの小生も、今回に限り、なぜか
気乗りしません。
しかし、あいにくその日は人員が不足気味で、小生しか
伺えない状況でした。
仕方なくといっては何でございますが、Ｄ様宅に向かいました。
ちなみに、今回のケースに限らず、突拍子のない出来事を
起こされる方は、こういうった悪天候時に多いという事に
気付いたのは、これから数年後の事でございます。
到着して、玄関から出ていらしたのは、ほとんど瞬きをしない、
これでもかという位に眼力の入った笑顔の４０歳～５０歳位の
女性でございました。経験上、瞬きの数が極端に少なかったり、
多かったりする方は、対応が難しい事が多い気が致します。
その中でも、指折りの印象を感じます。
指定されたお部屋は、間接照明の薄明かりだけで、
横になられるソファーベッドらしき物の周りには、
息をのむほど多くの本が何十棟も積み上がっています。
薄明かりの中見えた表紙は、
「宇宙が・・・」
といったものや、
「神が・・・・」
といったものから、
「精神世界・・・」
傍らには大量の処方薬の入っているであろう
紙袋も・・・
照明が届いていない高さには、
見たことの無いマークが入ったお札
のようなものがいくつも見えます。
それまでも、特定の宗教に傾倒されていらっしゃる方
もいらっしゃいましたが、特に勧誘を受けたり、困った事を
おっしゃる方はいらっしゃらず、むしろ穏やかないい方
ばかりでした。
今回も同様だったらいいのですが・・・
「無事にすんでくれればいいけれど・・・」
と祈るような気持ちで施術を開始させていただきました。
途中、やけに
「気持ちいい」
を繰り返しますが、なぜか不自然な気がして、どうしても
警戒心が取れないまま普段の数倍の疲労を感じながら
進行していきました。
指定された時間をあと5分位残した所で、Ｄ様は
「あとどれくらい？」
とおっしゃいました。
5分位とお伝えすると、
「もう少しですっきりするから」
と15分延長するとおっしゃいました。
不謹慎ながら、もうすぐ終われると思っていた気持ちが
一気に曇りました。
そこから長い長い15分が過ぎた頃、同様に再び延長・・・
「う～～ん気持ちいい・・」
と相変わらず繰り返しおっしゃいます。
気のせいか、体勢を直そうと動かれる度に小生の体にＤ様の
体の一部が当たったり、距離が縮んでいる気がします。
更に同様にもう数回15分延長が入り、更にとおっしゃいましたが、
総時間数がとても多くなり、
「相性もございますので、これ以上は難しいと思います・・・」
とお話しし、終了とさせていただきました。
120分プラス当初予定より都合90分の延長になりました。
ご精算いただき、いつもより早めに荷まとめをしていると
「ぜんぜんすっきりしない」
「こんな〇×□・・・（聞き取れず）」
ぶつぶつとおっしゃりはじめました。
帰り支度が済み、玄関先で靴を履いて、やっと出られると思っていたら、
「ちゃんと返事をしなさいよ！」
突然、目玉が飛んで来るのではというほどのすさまじい剣幕で
怒鳴りつけられました。
その後、更に数十分に渡って、よく分からない罵詈雑言を浴び、
それはこちらが止めたのに延長した分に対しても及んでいました。
数十分後に勢いが少し落ちた所で、
「ご要望に答えるべく努力いたしました。どうしたらよろしいのですか？」
とお聞きしました。すると
「料金返しなさいよ！」
と絶叫されます。急に馬鹿らしくなって、力が抜けて、
「それがおっしゃりたかったのですか？」
と聞き返しました。それに対して一瞬目をむいた後、
小さな声でぶつぶつおっしゃっています。最後に
「あんたの店にクレーム入れてやるからね！覚悟しておきな！」
「かしこまりました。」
と一礼してやっと帰途に着きました。
店舗には本当にクレームが入ったようですが、
先方の言動と剣幕があまりにも常軌を逸していて、
何も説明するまでも無く小生が心配されました。
「今後気を付けさせます。」
と、なだめて、今後の問い合わせには空きが無い
と断る事にするとの事でした。
昔から言われているように、触らぬ神に祟りなしでございます。
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ただただ怖かった・・・・
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