自然コレクション

秋田の田舎暮らし!
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センブリ茶の仕込み

2021年10月09日 13時16分00秒 | 薬草

センブリ(Swertia japonica)はリンドウ科センブリ属の二年草で、北海道西南部、本州、四国、九州にかけて広く分布しています。



草丈は20センチほどで夏から秋にかけて星形の白い花を咲かせます。花弁には黄緑色の蜜腺があり、昆虫を呼び寄せて送粉者として利用します。
センブリは2年草なので、同じ場所に3年連続生えません。去年そこでたくさん咲いていた筈だと思っても全く咲いていないかったりするのはそのせいです。

全草に含まれる各種の苦味配糖体(スウェルチアマリン、アマロスエリン、ゲンチオピクサロイドなど)によって極めて強い苦味があり、千回振り出しても(振り出すとは、熱湯の中に薬草を浸して成分を溶かし込むこと)まだ苦いということで千振(せんぶり)という名前の由来になっています。基本的には軽く洗浄して乾燥させます。


日本薬局方には苦味健胃剤、止瀉薬として登録されていて、御岳百草丸や陀羅尼助などの伝統薬に含まれるほか、単独でも民間薬として広く使われています。
胃腸薬として使われ始めたのは案外新しく、明治以降とも言われており、より古くはノミ・シラミに対する駆虫薬として使われていたとされています。




現在では、頭皮の血行を改善し発毛を促すと言うことで、センブリのアルコール抽出液が多くの養毛剤に配合されています。センブリは明るい草原に多い植物です。日本の草原のほとんどは半自然草原といって、人間によって火入れや牛馬の放牧、茅葺き屋根や肥料のための刈り取りなどの管理が行われることで草原として維持されています。そんな草原は早々あるものではありません。センブリは、かつてはありふれた種でしたが、草原の減少に伴って生息地が急速に減少し、現在では幾つかの県で絶滅危惧種としてレッドリストに記載されているほどです。
秋田でも本当に珍しい植物になっています。これで発毛剤を作って儲けようなどと考えてはいけません!



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2 コメント

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Unknown (takechiyo_1949)
2021-10-09 18:52:13
@sasakatukatuyaさん
こんばんは。
センブリやキハダ‼️
とにかくニガイ😵
子供の頃、亡父に飲まされました。
幻です (美恵子)
2021-10-09 20:14:56
もう何十年も見たことがありません。
たしか子供の頃はありました。担任の先生が欲しいと言って、採りました。
里山に手が入らなくなって消えてしまいました。

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