長谷川が引退を発表した。2006年にドラフト5位で専大から入団。ホークス一筋15年、キャリアの後半は怪我と戦い燃え尽きた。立派な引き際である。
3年目の2009年にリーグ4位の打率312を残し、以降はレギュラーに定着。小久保、松中がベテランの域に達し、そろそろ世代交代が起きる頃だった。1年先輩の松田が2000本まで200本なのを考えると、安打製造機の長谷川は、怪我さえなければ既に名球会のブレザーを着ていたはずだ。
長谷川が大怪我をした試合は、2014年9月3日のオリックス戦。
当時のブログを見ると、そのことに触れていない。多分、大した怪我でもなかったのだろう。本塁で捕手と重なった際のアクシデントだったと記憶しているが、結局これが選手生命を決定的なものにした。完璧主義者で人格者でもある長谷川が悩むのだから、けがの程度は尋常ではなかったのではないか。
いまどき求道者は流行らないと言われるが、甘やかして育つほどヤワな世界ではない。1日1000スイングを今季の打撃不振に上げる野球音痴など、放っておくがいい。地味ではあったが、肝心なところで闘志を燃やした長谷川は今後も選手の良い見本である。猛練習なくして優れた実績はあり得ない。
チームは今季、実質的にペナントレースを終了しているが、長谷川の引退を奇貨として、残り試合を良い仕事で終えてほしい。
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