前回に引き続き、NHKの科学番組

 

「サイエンスZERO」で紹介されていた、

 

セルロースナノファイバーについて

 

 

拙ブログ「注目の新素材セルロースナノファイバーとは?(1)」

 

サイエンスZERO

 

サイエンスZERO(2016年9月18日放送分)

 

 

 

番組で取り上げていた特性は以下の3つ

 

 

1.軽くて強い

 

2.チクソ性

 

3.表面積が広い

 

 

 

まず、「1.軽くて強い」について

 

 

 

紙もセルロースナノファイバーも

 

同じパルプから作られるのに

 

どうして強度が全く違うのでしょうか?

 

 

 

紙はパルプの繊維を細かく分解しておらず

 

繊維同士の結合点が少なくて隙間が多く

 

強度が出せません

 

 

 

一方、セルロースナノファイバーは

 

繊維がナノサイズまで細かく分解されていて

 

結合点の数が数万倍も多くなるため

 

強度が増すのです

 

 

 

この軽くて強いセルロースナノファイバーの

 

特性を活かした産業応用の一つが、自動車

 

 

 

ボディに採用して、車の軽量化を図り、

 

燃費の向上につなげようというのですね

 

 

 

ただ、そのまま乾燥・固形化すると

 

大きさが1/10に収縮し、

 

形も歪んで変形してしまう欠点がありました

 

 

 

そこで、京都大学の 矢野浩之 教授は

 

収縮しづらいプラスチックを混ぜる方法に挑戦

 

 

 

これ、簡単ではないのです

 

 

 

なぜなら、

 

セルロースナノファイバーは水に溶けるけど

 

プラスチックは油の性質を持ちます

 

 

つまり、水と油で混ざりにくいのです

 

 

 

セルロースが水に溶けるのは

 

水酸基(OH基)があるから

 

 

 

そこで、この水酸基を

 

油に溶けやすい性質の物質に置換ことで

 

セルロースナノファイバーにプラスチックを

 

均一に混ぜられるようになったのです

 

 

 

また、

 

セルロースナノファイバー同士は水酸基で

 

くっついていたので

 

ファイバー同士もほぐれやすくなり

 

製造コストも抑えられたのでした

 

 

自動車のボディでは

 

ボンネットやドアへの導入が

 

検討されているようです

 

 

 

今後は、家電やスマホなどにも

 

利用されていくだろうとのこと

 

 

 

もう少し、続きます

 

 

 

(続く)

 

拙ブログ「注目の新素材セルロースナノファイバーとは?(1)」

 

拙ブログ「注目の新素材セルロースナノファイバーとは?(3)」

 

 


文:生塩研一

 

 


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