大垣祭り・中町 布袋軕 天井画(天井絵)制作〈その10〉、彩色さらに進展 | 後藤 仁(GOTO JIN)の日本画・絵本便り

後藤 仁(GOTO JIN)の日本画・絵本便り

後藤仁ブログ2~絵師(日本画家・絵本画家、天井画・金唐革紙)後藤仁の日本画・絵本・展覧会便り。東京藝大日本画卒,後藤純男門下。「アジア/日本の美人画」をテーマに描く。東京藝大,東京造形大講師。金唐革紙製作技術保持。日本美術家連盟,絵本学会,日中文化交流協会会員。

「大垣祭り〔ユネスコ無形文化遺産・国重要無形民俗文化財〕・中町 布袋軕(ほていやま)」(岐阜県大垣市) 
 天井画(天井絵)『黒龍と四つ姫の図』 制作

 絵師(日本画家・絵本画家) 後藤 仁、后藤 仁、JIN GOTO、고토 진

 
(※フェイスブック Facebook に記述した内容から、今回、黒龍・四つ姫・周囲の文様の彩色工程を、まとめています。)

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 2022年8月19日。8月中旬、今週は、「天井画」を出来る所まで描き進めました。
 まず、「黒龍」に、特殊な反射をする透明~白系の絵の具(通常の日本画では使用しない、かなり特殊な絵の具)で、水滴様の反射点を鱗1枚につき数個ずつ入れました。
 次に、「黒龍」の顔と手足の毛に、天然岩絵の具 松葉緑青〈9番〉をぼかしで入れて、同じ絵の具で線(毛の筋)も入れました。
 次に、龍の玉に少し紙ヤスリをかけて、再び、特殊な反射をする透明~白系の絵の具で彩色して、整えていきます・・・。
 次に、前に群青でぼかしを入れていた「黒龍」の顔と手足の毛に、同じ新岩(新岩絵の具)群青/淡口〈9番〉で線(毛の筋)を入れました。この部分には、最終的には天然岩絵の具の群青で補彩色する予定です。天然群青は極めて高価であるという制約もあるのですが、それよりも、100年単位の経年変化で徐々に酸化黒変するという特質があるので、新岩絵の具の方がむしろ変色・劣化が少ないという利点もあるのです。 ('ω')ノ
 今週の作画はこれで終了です。『黒龍と四つ姫の図』に鮮やかな色彩が加わり、ますます凛凛しくなって来ましたね~😻。皆様、この後も、乞うご期待〰〰💑



「黒龍」の鱗に、特殊な反射をする透明~白系の絵の具で、水滴様の反射点を入れる。


「黒龍」の顔と手足の毛に、天然岩絵の具 松葉緑青〈9番〉をぼかしで入れる。


「黒龍」の顔と手足の毛に、天然岩絵の具 松葉緑青〈9番〉で線(毛の筋)を入れる。               


 9月27日。2022年9月下旬、先週~今週は、「天井画」を描き進めています。
 まず、「黒龍」の目の端・口の中と背景の炎に黄口本朱で彩色を重ね、「四つ姫」の顔にも黄口本朱をごく薄く施しました。次に、周囲の文様を新岩(新岩絵の具)金茶黄土〈9番〉で彩色しました。別日に、周囲の文様を新岩 金茶黄土〈9番〉で厚めに重ね塗りしました。
 本日27日は、中央の玉と周囲の文様に新岩 金茶黄土〈9番〉で更に彩色を重ね、背景の雲を新岩 美岩紫〈白(びゃく)〉で彩色し、周囲の菊花文様に新岩 美紅(岩紅)〈9番〉で厚めに彩色しました。
 周囲の文様部分の彩色などは、単調で地味な作業に見えますが、実は、かなり しんどい仕事になります〰。 (@_@)丿~~~我累了〰
 今週はこの後、もう少し描き進めたいと思います。『黒龍と四つ姫の図』がどんどん鮮やかになって参りましたね~💖。皆様、この後も、乞うご期待〰〰💑



「黒龍」の目の端・口の中と背景の炎に黄口本朱で彩色を重ね、「四つ姫」の顔に黄口本朱で薄く彩色する。
周囲の文様を新岩(新岩絵の具)金茶黄土〈9番〉で厚めに彩色する。


背景の雲を彩色する私。


背景の雲を彩色する私。


中央の玉と周囲の文様を新岩 金茶黄土〈9番〉で重ね塗りする。
背景の雲を新岩 美岩紫〈白(びゃく)〉で彩色する。
周囲の菊花文様を新岩 美紅(岩紅)〈9番〉で厚めに彩色する。                


 10月21日。早や、2022年も10月に入りました。なかなか、はかどってはいないのですが、「大垣祭り・天井画」を地道に描き進めています。
 制作終盤に向けて、使用する「岩絵の具」が多種類になってきましたし、私の「人物画」の描写には企業秘密(作画秘密)も多い事ですので、この後、絵の具の色名等は、皆様のご想像にお任せしたいと思います~。 (^.^)/~~
 この10月は、主に、「四つ姫」「周囲の文様」の彩色を進めています。「天井画」は来年2月末の完成予定ですので、だんだん、時間が押してきました。~~~ ”芸術の秋”ですね
 景甜(ジン・ティエン)テレビドラマもほぼ観終えた事です😻。この辺りから、いよいよ本腰を入れて制作しないと、本当に間に合いませんよ〰😱。仕方ないので、当面、絵本原画制作は置いておいて、「天井画」制作一本に没頭しなければね・・・・・。皆様、この後も、乞うご期待〰〰💑


「周囲の文様」を彩色する。


「四つ姫」の彩色を進める。


「四つ姫」の彩色を進める。


「四つ姫」の彩色を進める。髪に黒が入り、引き締まってきましたね 
─ ❤


 10月28日。2022年10月下旬は、「四つ姫」「周囲の文様」の彩色を、集中的に描き進めています。
 おおよそ全ての箇所に色を置き、画面全体の色感が分かる状態になりました。その次に、「四つ姫」の墨線を描き起こしました。
 これから、この”墨起こし”と”彩色”の繰り返しが、延々と続く事になります。この辺りからが最も神経を要する・・・、実にしんどいけれども、反面、極めて楽しくもある、悦楽の画域となります〰😻 皆様、この後も、乞うご期待



「四つ姫」と「周囲の文様」を描き進める。上辺の文様部分「日輪・月輪 図」を彩色する。


「四つ姫」を描く私。


「四つ姫」を描く私。


「四つ姫」を描く私。


「四つ姫」を描く私。最も集中力を要する場面ですね~~ (@_@)丿


「四つ姫」の墨線を描き起こす。


天井画『黒龍と四つ姫の図』 桜姫・蝶姫


天井画『黒龍と四つ姫の図』 藤姫・竹姫


 11月1日。2022年10月31日~11月1日、世間はハロウィーンで大騒ぎのようですが、私はいつもと変わらず、明鏡止水の境地にて、「四つ姫」の彩色を黙然と描き進めています・・・。
 だんだんと、「四つ姫」~桜姫・藤姫・竹姫・蝶姫 の、麗しい姿が現れてきました。正に、私の絵らしくもあり、いよいよ、私の真骨頂である、”アジアの美人画”の様相を呈してきましたね~😻 
很好〰❣
 しかし、まだまだ、これで「四つ姫」は5割方の完成度です。皆様、この後も、乞うご期待~😘


天井画『黒龍と四つ姫の図』 藤姫、桜姫


天井画『黒龍と四つ姫の図』 蝶姫、竹姫


天井画『黒龍と四つ姫の図』 桜姫


天井画『黒龍と四つ姫の図』 蝶姫 


天井画『黒龍と四つ姫の図』 竹姫


天井画『黒龍と四つ姫の図』 藤姫
 (この段階で、「四つ姫」はおおよそ5割位の進捗状況です。)


天井画『黒龍と四つ姫の図』 この段階で、全体としては、おおよそ7割位の進捗状況です~ ❕ ヽ(^o^)丿 まだまだ続くよ〰〰💑