【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

極端気象”ゲリラ豪雨”_知の学究達=237=/ 真木雅之(ex/14)

2021-10-07 05:50:01 | 浪漫紀行・漫遊之譜

ゲリラ豪雨・竜巻・落雷・ひょう_大きな被害をもたらす突発的な悪天候

狭いエリアで起こる激しい天気は、“雲の王”とも呼ばれる積乱雲が原因だ

“気候変動に伴う極端気象に強い都市創り”という防災対策上、切実で現実的な研究

主にゲリラ豪雨や竜巻の予報技術の確立に取り組む真木雅之

【この企画はWebナショジオ_【研究室】「研究室」に行ってみた】 を基調に編纂

(文=川端裕人/写真=藤谷清美 & イラスト・史料編纂=涯 如水)

真木雅之(ex) / 3年で予測スピードが1/10に!ゲリラ豪雨研究の最前線 (3/3) ◆◇

レーダ気象学のスペシャリスト、岩波 越先生に「ゲリラ豪雨」予測の現状を聞いた

岩波研究統括らは、2015年にXバンドMPレーダを使って同様の実証実験を行っている。しかし、そのときは3次元観測に約5分かかっていた。さらに情報を準備する作業もあり、配信までおよそ7分を要した。それほど時間がかかるようでは、ゲリラ豪雨に対応するのは難しい。

「それが今回は30秒でデータが取れるようになり、データを処理する速度も早めて、1分間隔で予測情報を配信できるようになりました。ゲリラ豪雨は突然降りだしたり、強くなったりしますよね。対応するには情報の迅速な更新性が大事なのです」では、その実力はどのようなものなのだろうか。

下の画像は7月24日の実証実験時のものだ。

左端の画像は同日20時19分の雨の分布。この弱い雨が降っている段階での10分後、20分後、30分後の予測が上の3枚の画像だ。黄色の部分が30mm/時以上のどしゃ降りの雨の範囲を示し、さらに中心部の強い雨(橙から紫の部分)が予測されている。

これに対し、下半分の3枚は実際の観測結果。 強雨の広がり方に多少の違いはあるものの、予測とほぼ同じ傾向で強い雨が降っていたことが見て取れる。

「現時点での感触としては、やはり“早さ”が印象的です。3年前は7分以上かかっていたものが、今は1分で出すことが可能になりました。しかも、精度も従来の手法より高くなっています。この差は歴然ですよね」

実験の先に見据えているものは?

そもそもゲリラ豪雨とは何か──。これに定義はなく、気象庁では「局地的大雨」と呼んでいる。

「急に強く降ってきて、降水時間が1時間になるかならないかくらいの短い時間に、狭い範囲に数十ミリ程度の雨量をもたらすものが、いわゆる“ゲリラ豪雨”と呼ばれるものです。そしてこのゲリラ豪雨に対応する短時間の強い雨は、事実として増加傾向にあります」

増加している原因に温暖化を疑う声は多い。これまで触れてきたように、温かくなれば空気に含まれる水蒸気の量が多くなり得るからだ。

「確かに、その傾向によって“現象としてのゲリラ豪雨が増えている”ということはできるかもしれません。加えて言うなら、『都市型の水害が増えている』というインパクトが、ゲリラ豪雨という言葉が浸透した理由でもあると思います」

ゲリラ豪雨が流行語となった2008年に印象的な水難事故があった。8月、東京都豊島区の下水道内で工事作業をしていた人たちが、突然の豪雨・増水により流されて命を失うという悲惨な事故が起きた。

「たいていの下水道は1時間に50mmの雨に耐えられるように設計されています。それを超えると排水が追いつかず、われわれの社会生活に対する影響がとても大きくなります。それを可能な限り未然に防ぐためにも、このプロジェクトがあるのです」

MP-PAWRの導入によって、天気予報の精度が格段に向上すると手応えを感じている岩波研究統括だが、次の課題はそれを“どのように伝えるか”だと考えている。

「この実証実験では、予測雨量をEメールで文字情報として配信しています。問題は、受け取る側に“どれくらい切迫感をもって捉えてもらえるか、行動につなげてもらえるか”だと思っています。ですので、文字がいいのか?文字だとしても表現をどうするのか?それとも3Dアニメのようなもののほうが良いのか?

今回、既存のスマホ・アプリを活用して、“現在地”に対する雨の予測情報をイラストを含めたり、飲食店で使えるギフト券を付けたりして届けた上、受け手の行動を追跡させてもらう実験も部分的にですが行っています。伝え方については、まだ議論が必要ですね」

実証実験は今年度で終了。以降、実用化に向けて本格的に動きだす。その先には2年後に迫る夏季五輪東京大会がある。世界中から観戦に訪れた人に対して、いかにして分かりやすい天気予報を伝えるかということは、非常に大きな課題になるだろう。

「ゲリラ豪雨のように急に、しかも強く降る雨に対しては、MP-PAWRで得た情報を少しでも早くお知らせすることで、さまざまな対策が取れると思っています。先の例では、下水道工事をしていた人たちに地上に上がれと指示できたかもしれないし、川辺で遊んでいる人たちを増水した川から遠ざけることができたかもしれません。

得た情報を、いかにして伝え、役立てていくか──。そこをこれからもっと考えていかなければなりません」 岩波研究統括の視線のその先は、未来の気象予測の形がしっかりと映し出されている。

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2018年8月関東ゲリラ豪雨② / August 2018 Tokyo sudden downpour② 

動画のURL: https://youtu.be/HGib6PCFM3Y 

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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