旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

E&Gの怪事件

2021年08月02日 | 旅行一般

 久しぶりの投稿になりますが、相変わらず自由な海外旅行はイメージすることもできない情勢下にある昨今。

 今回は私がつい数日前に体験した不思議な話を。

 ちなみにこの話、オカルトがかった話で、しかもオチとかあるわけではないので、そういうのが苦手な方はここから先へは進まないほうが良いかもしれません。

 舞台はE&Gの事務所兼私の自宅。ご来店されたことがある方はご存知の通り、E&Gは1階が事務所、奥に台所と風呂場があります。2階では私が寝起しています。

 7月20日を過ぎた頃のある夕方、台所で夕食の準備をしていた私の耳に、カラン、カランと金属が転がるような音が聞こえてきたのです。どうやら風呂場の方から聞こえてくるのですが、ちょうどその向かいにはもう1軒家があるので、その家の子供達が夏休みの工作でもしているのかなと想像していました。

 そして、7月26日。シャワーを浴びに入ると下水口の蓋が外れて20cm位移動していることに気が付きました。自分が掃除してそのまま忘れでもしたのかなとその時は思い、蓋を置き直しました。

 7月27日、事態は動きます。夕暮れに日本酒を軽く口にして、そろそろ夕食の準備でも始めようかなと思っていた私の耳に、”カラン、カラン、カラン”と金属音が聞こえてきたのです。”また裏の子どもたちかな?"と一度は思ったのですが、どうも家の中のように感じた私は風呂場を覗いてみたのです、すると昨日同様、下水口の蓋が20cmほど移動していたのです。

 これはネズミとかヘビとかが下水を伝って侵入しているに違いない。

 浴室をチェックしてみたのですが、その時点では生き物の気配はありません。どうやら私が覗きに行って、電気をつけたタイミングで下水口に逃げ込んだ様子です。

 ”寝ている間に侵入されて、入浴中に姿を見せられたりしたらかなり慌てる”
 遠思った私は考えました。何か重しをしておこうと。

 風呂の椅子の脚を下水口の蓋の上に乗せ、風呂の椅子の上には水を張った洗面器を乗せました。これを動かせたりしたら、アナコンダかアミメニシキヘビ並のヘビだろうとか考えながら。

 翌朝、風呂場に異常はありませんでした。どうやら侵入の試みは失敗に終わった様子で一安心。

 ところがその夕方、再び私の耳に聞き慣れた金属音が。
 風呂場を覗いてみると、やっぱり下水口の蓋が20cmほど移動しているのです。ただし、今回も侵入者を見つけることはできませんでした。とりあえず、風呂の椅子と水を張った洗面器で蓋を押さえておき、夜はシャワーを浴びてから同じように椅子と洗面器を設置して出てきたのですが、浴室から少し離れた途端に椅子と洗面器が派手にひっくり返ったのです。

 置き方が悪かったのかな?バランス悪かった?と思ってもう一度設置し直して、その日は就寝。

 この頃から、鈍感な私も流石に薄気味悪く感じ始めたのでした。

 さて、翌朝のこと。
 浴室をチェックしに行くと、椅子や洗面器はそのままでした。ホッとした私ですが、何か妙な具合であることに気が付きました。


その写真がこちら。

 そうです。椅子の脚の下から下水の蓋だけが抜け出して、また20cmほど移動しているのです。
 ついに、ヘビやネズミの仕業でない事がわかり、少しホッとしました。妖怪とか幽霊とか悪霊なら私には手出しできないでしょうから。ヘビとかネズミのほうがよほど怖い。

 この日から、怪異とのバトルになるわけですが、せっかくお出ましなのに、追い払ってしまうのはもったいないと考えた私。

 ちょうど、”スーパーカブで旅するタイ北部”の動画をYoutubeにアップロードしたところなので、いっそのこと、怪異の動画も撮影して、Youtubeでバズらせて、ついでに"スーパーカブで旅するタイ北部”の視聴者数も稼いでやろうと欲張りな事を考えました。

 そこで、その夜はあえて椅子や洗面器を仕掛けるのはやめて、アクションカメラをセットすることにしました。もちろん、自動パワーオフの設定とかはすべて外して連続撮影にして就寝。

 翌朝、浴室を覗いてみたら、蓋は移動した形跡がありませんでした。ビデオの方は不思議なことに02分19秒で録画が切れていて、満充電でセットしたはずのバッテリーがほぼゼロになっていました。もちろん、怪異の撮影には失敗。

 気を取り直して、昨夜中充電してあった予備バッテリーをセット。再び下水口の蓋にカメラを向けて録画開始してから副業にでかけました。この頃には副業の仕事先でもうちの怪異は少し話題になっていて、皆で不思議がっても居たのです。


 昼前に帰宅した私が目にしたのは、47秒で撮影が終了して、ローバッテリーになっているアクションカメラ。もちろん何も写っておらず、下水口の蓋も動いた形跡がありませんでした。

 どうしてもカメラには写ってくれないようなので、一旦この事は忘れてデスク周辺の整理をしたりして1日を過ごしていたのですが、夕方、少しゆっくりしていた私の耳に聞こえたのです。"カラカラカラカラ"。

 風呂場へダッシュして扉を開けてみると、またまた下水口の蓋が20cmほど移動していたのです。

 ”ビデオにも写ってくれないし、もう追い払うしか無いなぁ。まあ、ビデオに写ったとしても下水口の蓋がカラカラ動き回るだけの動画じゃあインパクトにかけるとも言える。”
 という結論に達しました。
 
 とはいえ、私は霊感も無いし、霊能力とか、全然信じてないわけではないけれど、あまり信じていないのです。オカルト話は大好きですが、ネッシーやツチノコは居ると思うけど、幽霊とか妖怪はいないんじゃない?的な立ち位置なのです。

 けれども、関西の田舎出身、しかも母方の親類縁者にお寺が多いおかげで、そういう話題はさんざん聞かされて育ったというバックグラウンドはあります。

 少し考えた結果、下水口から侵入を試みている事からどうやら不浄な環境が好きな様子。そして家の浴室は数ヶ月掃除をサボっていて結構汚れていたことと考え合わせると大掃除が一番効果的なのではないかという推論に達しました。だいたい、先に掲載した写真を見ても結構汚れていますものね。

 7月30日、浴室の大掃除を決行し、家の各所に盛り塩を配置して就寝。翌日からは浴室の怪異はピタリと収まりました。

 やっぱり水回りの不浄は良くないのかと。ついでにこちらの間取りだと浴室は鬼門にも当たるのできれいにしておかなければ良くないのだと実感したのでありました。昔から言われていることには何らかの理由があるということなのでしょうね。



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