今年は菊の最盛期「前」に行ってみた(神代植物公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

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雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

毎年秋の菊花大会の時に足を運ぶ神代植物公園

今回も一応期間中ではあったのですが

例年と違ってやや早めだったこともあり

一部の菊はまだ見頃とは程遠いものがありました。

 

お馴染みの「神代花車」もほぼマダツボミ(右写真)。

最盛期ならウラナミシジミやミツバチが集って

凄いことになるのですが、これでは虫は飛来しません。

 

 

 

 

 

本来は晩夏に見頃を迎えるブッドレア

「バタフライブッシュ」と呼ばれるほどで

多くのチョウが蜜を求めて飛来します。

秩父ミューズパークなどに植えられているほか

ネイチャーランド浦山にも複数あったのですが

現在後者は臨時休業中とのことです。

 

写真は、恐らくクロアゲハです。

(カラスアゲハだったらサーセン(無責任))

 

 

 

 

 

展示の菊はまだあまり開花していなかった一方

芝生広場近くの花壇はキク科の最盛期。

こうして俯瞰で見る分には「きれい」という

感想しか湧いてこないのですが……。↓

 

 

 

 

 

キタテハを中心に、非常に多くのチョウが

蜜を求めて飛来していました。

(左奥にいるのはヒメアカタテハ

 

もし例年通り11月に入ってから来ていたら

この辺りは花数も大幅に減っていたかもしれません。

そういう「差」も観察すると面白いかも?

 

 

 

 

 

キタテハをクローズアップ。

光条件等はほぼ文句ナシなのですが

微妙に後翅が千切れているのがちと残念。

(もちろんこれでも普通に飛べます)

 

 

 

 

 

 

バラの方も、11月より花数が多かったかも?

ついでに人も相当入っていました。

秋バラのシーズンとしてはドンピシャだったのかも。

 

春はこれ以上に花数が凄いことになるのですが

私の方が春は色々行く所が多過ぎることもあって

恐らく本ブログではまだ一度も取り上げられていません。

 

 

 

 

 

黄色いバラに、セイヨウミツバチが飛来。

蜜腺が奥の方にあるバラはハチにあまり人気がないのですが

たまに花の形が崩れたりするとやってくることがあります。

(逆にバラを撮影する方には不人気になります(爆))

 

 

 

 

 

つぼみを訪れたウラナミシジミ

お尻をこすりつけている(ように見える)ので

卵でも産んでいるのかと一瞬思いましたが

ウラナミシジミの幼虫はマメ科を食草とするので

バラ科のつぼみに産み付けるとは考えられません。

 

匂いに釣られてやってきたけれど

つぼみなので口吻が届かず

こじ開け(?)ようとしている……のかもしんない。

(他に咲いている花はいくらでもある気がしますが)

 

 

 

 

 

まあ、同じ花ならこっちの方が食事しやすいのは確か。

コスモスはキク科なので蜜腺が多く(小さい花の集合体です)

長時間食事できるのがありがたいようです。

(撮影する私にとっても好都合だったりします)

 

 

 

 

 

 

……何か変なキノコが生えているらしいので

矢印の先を見てみましたが、大分写真とは違った。

これについてはもっと見頃は早めだったようです。

面白い形みたいだったのでちょっと残念。

 

 

 

 

 

 

植物多様性センターへ。例年通り草原を歩きます。

右はショウリョウバッタモドキです。

この日は何個体か確認できました。

 

 

 

 

 

オオカマキリにも遭遇。この時期公園を歩く際は

常にカマキリを探すようアンテナを働かせます。

 

 

 

 

 

樹液を吸いに来たルリタテハ

すぐ近くにオオスズメバチが来ていたのですが

気性の荒い種ということもあり、我関せず。

 

翅を開いた状態でしばし静止していたので

他にも気づいた来園者の方は多く

立ち止って写真を撮っていらっしゃいました。

上記のキタテハなんかと違って

あまり開けた場所には出てこないし(例外もある)

個体数もあちらより少な目なので、珍しかったようです。

 

 

 

 

 

もう、どうにでもして状態

(上下反転などはしていません。念のため)

 

 

 

 

 

 

水生植物園の、そのさらに奥。

坂を登った先の高台にちょっとした広場があります。

ここは深大寺城跡。つまり昔はここに城があったらしく

今でも空堀などの遺構がのこされています。

右の写真はそば畑。ちゃんと栽培している畑です。

 

今まで本園や植物多様性センターの散策に時間を費やしていたため

実は一度もここまで来たことはありませんでした。

実際来てみると、背丈の高い草むらも多く

昆虫を探すのにはちょうどよい場所という印象です。

 

 

 

 

 

 

深大寺城跡で撮影したホシササキリ(左)と

ヤツデの裏にいたヤツデキジラミ(右)。

ちなみにヤツデキジラミを新顔登録したのは

まさに去年、神代植物公園を訪れた際でした。

 

 

 

 

 

セイタカアワダチソウを訪れたニホンミツバチ

これもキクの仲間であり、黄色い花ということもあって

ハチやハエの仲間には非常に好まれます。

 

駆除の面倒くさい外来種として嫌われるこの花ですが

当初は観賞用にアメリカから輸入されたものだとか。

養蜂家からも結構注目されていたらしいですが

この花から採れるハチミツは匂いがあまりよくなく

クセもあって美味しくないのだそうです。

まあ、昆虫の蜜源としては優秀なようですが……。

 

ちなみに花粉症の素になるというのは

どうやらガセ情報だったようです。

(花粉症を起こすのはブタクサです)

また、アキノキリンソウは本種に近い日本在来種です。

 

 

 

 

 

最後に、温室で撮影したこの奇妙な植物。

アリストロキア・サルバドレンシスという

ウマノスズクサ科の熱帯植物の花です。

白い模様は昆虫をおびき寄せるためのものらしいですが

この模様のおかげで、かのベ●ダー卿に似ていると

一時話題になったそうです。 フォースを侮辱する者は許さん

 

 

 

 

【今日のカワセミ君】

エントランス前の池で撮影しました。

夕方近くだったので色合いはイマイチ。

他にバードウォッチャーらしき人はおらず

この時気づいたのは私1人だけでした。

 

 

 

 

【11/3 神代植物公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・カルガモ、カワセミ、シジュウカラ、ハクセキレイ、モズ

昆虫類・・・アオバハゴロモ、アオマツムシ、アキアカネ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、オオカマキリ、オオスズメバチ、オンブバッタ、キタキチョウ、キタテハ、キンケハラナガツチバチ、クルマバッタモドキ、クロアゲハ、コバネイナゴ、シマアメンボ、ショウリョウバッタモドキ、セイヨウミツバチ、チャバネセセリ、ツマグロヒョウモン、トドノネオオワタムシ、ニホンミツバチ、ノシメトンボ、ヒメアカタテハ、ホシササキリ、ムラサキシジミ、ヤツデキジラミ、ルリタテハ

その他・・・スジエビの仲間、ミスジマイマイ、メダカ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年12月18日(日)に開催いたします。

 行先は「境川遊水地公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。