エメラルドの瑕疵

旧 『楽母の人見知り日記』です。 最近、ご朱印集めがマイブーム

春から夏、やがて冬

2022-11-25 13:46:16 | 
歌野晶午 著  文春文庫  2014年 6月10日 1刷

これも友人と交換した本の1冊。
歌野作品は過去に1冊、『葉桜の季節に君を想うということ』を読んでいて、タイトルのロマンチックさに惹かれて買ったものの、最後で見事に騙されていた?ことに気づき唖然とした覚えがある。

著者は狙っているんだろうか。
こういうどんでん返し的なストーリー展開を。

この春から秋・・・・は、実にどんよりする物語だった。
娘がひき逃げにあって亡くなり、心を病んでいった妻が自殺しエリート街道からはみ出た主人公が地方のスーパーマーケットで警備員の仕事中に、万引き犯と出会い。。。

自身は肺癌におかされているが手術等の治療を拒否している。
妻も娘もいないこの世に何の未練もない。 はやく、あっちの世界に行きたいと思っている。

万引き犯は娘と同じ年ごろの女で、ろくでもないDV男に引っかかっていて。。。

主な登場人物がみんな不幸で、不幸と不幸の巡り合わせがさらなる悲劇を生みだして。

この手の悲惨な小説って好きじゃないけれど、まぁ、交換した本だから文句も言えない。
これまた、葉桜の季節・・・同様、タイトルと中身が一致しにくいが、読後には実に凝ったタイトルだったんじゃないか、と思えてもくる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 時間が足りない! | トップ | タイツ »

コメントを投稿