これぞ浅田流、軽妙洒脱な生き方指南!
美人と男の容姿についての考察。
花と日本語を愛する心。
粋なオヤジ目線で語る現代考は、
江戸ッ子らしいキレの良さ、
豊かな人生経験に基づく滋味がたっぷり。
著者の「ま、いっか。」の美学がきらりと光るエッセイ集。
まず、題名がいいですよね!
気に入ったところを2つ。
最大の問題といえば、
多忙な生活の中で果たしてこんなことが可能かどうか、
という現実的な制約であろう。
しかし、これは私の憲法なのだが、
あらゆる行為というものは
できるかできぬかではなく、やるかやらぬかなのである。
花笑鉄心――花のほほえみ、鉄のこころ、と読もう。
難しいことである。
虫の居所や幸不幸にかかわらず、
いつも笑っていることがまず難しい。
たとえそれができたところで、
他人の顔色ばかり窺うような生き方をしていれば、
信念などなくなってしまう。
では反対から考えてみよう。
頑なな信念を抱き続けていると、
まわりは敵だらけになる。
敵味方の誰かれかまわず愛想をふりまくことなど、
できるわけがない。実に難しい。
つまるところ微笑と信念――花と鉄は相性が悪すぎる。
なかなか夢が実現できずに、
とうとう笑顔が地顔になってしまった。
しかしどのような経緯があれ、
幸せをもとめるうえにも苦悩から免れるためにも、
笑顔は不可欠な要件である。
楽しければ笑い、苦しければもっと笑い、
どちらでもなければ自然に笑っていればいい。
日がな花のように笑い続けて、
しかも大地に鉄のごとき根が生えていれば、
なおさらいい。
自分のために笑え。人のために笑え。
そしていつも背筋を伸ばし、鉄の心を忘れるな。
これ、私も座右の銘にしよう!