賑わう犬吠埼灯台と犬吠埼マリンパーク【ミレニアムの銚子電鉄を回顧(5)】 | ゲイムマンの日本縦断紀行 + ご当地ゲーム制作・配信

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ゲーセンでゲームをプレイし、1面クリア毎に増える“ゲーム路銀”を交通費にして日本縦断を目指す「ゲーセン紀行」でしたが、ゲーセン巡りよりも、普通の観光旅行の方が主になってしまいました。

現在このブログ上でゲーム『香川県からの脱出』を制作・配信中。

 君ヶ浜→犬吠('00.2.12)

 


関東の東の端、犬吠埼に立つ犬吠埼灯台は、明治7(1874)年に完成・初点灯した。
地上31.3メートル(灯火までは27メートル、海面から灯火までは51.8メートル)で、青森県の尻屋埼灯台に次いで日本で2番目に高い、レンガ造りの建造物だそうだ。
さすがに建造から120年以上も経っているので、1987年に外部が補強されているという。

 

ちなみに、灯火の周りが黒っぽく見えるが、こういう色に塗られているわけではない。
この黒いのはみんな人影。
観光客が灯火の周りを、ぐるりと囲んでいるのだ。

 

私もその観光客の一員となるべく、入場料を払って灯台に上る。
これまで房総半島を海沿いに回ってきた「ワンダースワンの旅」では、東京湾観音、南房パラダイス、野島崎灯台、勝浦海中展望塔、蓮沼海浜公園と、けっこう長いらせん階段を上ることが多かった。そしてここでまたしてもらせん階段である。
「頂上(99段)を目指しがんばろう!」と書いてある。

 

50段まで来たところで、上に人がいっぱいで上れない状態に。はからずも小休止。
階段を下りてくる人たちとすれ違う。難なくすれ違えるだけの幅はあるのだが、上りの列は一向に動かない。どうしてだろう?

 

その理由は、99段を上り切った時点で明らかになった。

 

99段を上り切ったのだが、この先にまだ、急なハシゴ段が13段あったのだ。
このハシゴは、人間一人がやっと通れるだけの幅しかない。
これがあるせいで、上っている人がいる間は下りられず、下りる人がいる間は上れないというわけなのだった。
なにぶん明治の建物である。しかも灯台だ。設計したブラントンさんも、こんなに人がいっぱい来ることなど、想定してはいなかっただろう。

 


北側は君ヶ浜の海岸。向こうに小さく、銚子ポートタワーの姿も見える。

 


さすがに周りはぐるっと海。
真下は関東最東端の海辺だ。

 

(※犬吠埼灯台は2020年、重要文化財に指定された)

 

犬吠埼灯台大百科(犬吠埼ブラントン会)

 

近くの犬吠埼京成ホテルの敷地内に、佐藤春夫と尾張穂草の碑有り。
その横では、温泉掘削工事が行われていた。

 

(※犬吠埼京成ホテルは現在、「絶景の宿 犬吠埼ホテル」となっている。現在も眺めのいい温泉露天風呂があるが、多分このとき掘られたものと思われる)

 

 

犬吠埼灯台と犬吠埼温泉郷の紹介動画(銚子市観光協会)

 



続いてやってきたのは、犬吠埼マリンパーク。
イルカのショーが目玉の水族館だ。
入場料は\1,200だが(※当時)、以前茂原のひめはるの里で入手した割引券があったので、これを使って\1,000で入場。
はるか昔に、別の所で手に入れた物が役立つとは、まるでRPGのアイテムみたいだ。

 

まず水族館。1階にはなかなか大きな水槽がある。
2階に上がる階段の脇に、白くて細長い、円錐状の物体が展示されている。
いったい何かと、下の銘板を見てみると……

 

「ながすくじらのペニス」

 

おい!(笑)

 

2階に上がった途端、恐竜ショーが始まった。
辺りが暗くなり、天井から下がる首長竜の首が動いて、煙を吐く。
小さな子供が泣き出した(笑)。

 

その先は、ユニークな魚がいっぱいの水槽群。
目のない魚がいたり、透き通った魚がいたり。
大きな水槽にはタカアシガニやピラルク、ピラニアもいるし、かなりおもしろい水族館だと思う。
先ほどの鯨のペニスのように、ツッコみがいのある展示も。

 

屋上の展望台に着いたのが13時52分。さすがに見事な眺めだ。
あと残すはイルカのショーだけとなったが、次のショータイムは14時30分。まだ38分もある。
隣接するレストランやおみやげ屋さんで、時間をつぶせばいいかな、と思ったのだが、それらの場所へ行く途中には、水族館の出口がデンと構えている。
つまり、いったんレストランに行ってしまうと、水族館に戻る際には、また入場料を払わなければならない。
この後の旅程も考えて、後ろ髪をひかれる思いで、水族館を後にした。
もっとも、ショーのない時間帯でも、イルカそのものは見られたので、良しとしよう。

 

(※犬吠埼マリンパークは2018年に閉館した)

 


マリンパークの向かいに、高浜虚子の句碑がある。
「犬吠の 今宵の朧 待つとせん」
この写真では見えにくいが、海の向こうには、長崎鼻の灯台も見えた。

 

ここから犬吠駅へと向かう。
この道、人通りも車通りも多いのに、歩道がない。
危ないなあと思いながら歩いていると、「犬吠駅→」の文字が。
角を曲がって、目が点になった。
(次回へ続く)

 

銚子電鉄

 

 

 

 

 

 

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