映画「えんとつ町のプペル」(ネタバレあり)。の巻。 | 結月そらオフィシャルブログ「*そらいふ~No Create,No Life~*」

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世界と心のアイデンティティとアイロニーの歌。

 

そらです。
 
映画「えんとつ町のプペル」。
 
実は絵本未読で……前知識なしに、
足を運びました。
なんとなく、童話っぽい物語に触れてみたかったのと、
「海獣の子供」以来の、Studio 4℃さんの映像に、再び触れてみたかった、
というのも本音です。
 
 
ハロウィンお気に入りの場面
 
序盤のハロウィンパーティーで賑わう街中!
 
ここが思いのほかたっぷり尺を使って描かれていて、
それだけでも十分と思えるほどの満足感。
思い思いに仮装した子供たちと、
ゴミ男が混ざって、楽しく歌い踊っているのですよね。
どういうわけか、私はここがグッときてしまいました。
 
この景色では、ゴミ男だけ正真正銘のお化け、
それ以外は子供たちなので、なんかこう、
お化けも心の底から純粋にハロウィンを楽しんでいる。
なんだかその景色が、ほんとにグッときちゃって、
「死んでからも、こんな風に、生きている人たちと、たまには楽しみたい」
なんて思ってしまったのです。
 
 
ハロウィン4DXなら楽しかったところ
 
ゴミ処理場でのジェットコースター、
長い……と感じてしまいました。
でも、4DXだと、確実に楽しめそうです。
 
 
ハロウィンお気に入りの設定
 
ルビッチは、
まっすぐに父の話す「星」を見たいと強く願っているようなのですが、
この構図は、ラピュタにも近いですよね。
私は結構、こういう
「誰かが誰かの虚言を証明する物語」は好きです。
 
虚言を真実だって信じ続けることならまだしも、
証明するとなると、それは何よりしんどいし、
覚悟のいることだと思うんです。
人間の歴史だって、
「誰かの虚言を証明した結果」の今であって、
それは日々、更新され続けていると思うのです。
勿論、事件事故も、同じことが言えますが。
 
なので、割と序盤で、世界観に引き込まれました。
 
 
ハロウィンお気に入りのキャラ
 
私が結構好きだったのが、スコップ。
お喋りの止まらない、泥棒さんです(笑)
義があって……夢があって……
ちょっとずる賢くて、チャレンジ精神旺盛で、失敗もする。
ある時期の男の子をぎゅっと濃縮した感じの可愛さです。
 
 
ハロウィンラストシーン
 
あっけないのが、最高だったと、思うんです。
あっけなく、終わる。
ずるずる引き延ばす別れのシーンは、
100%……200%お涙頂戴になるし、それが悪いとは言わないのですが、
そこを描かないからこそ、
勝手に膨らんで決壊するって……あると思うんです。
愛って、良いですね。
ハロウィン、日本で例えるならお盆ですけど。
こんな風に、実は、何気なく、
会いたかった人に、出会っているのかもしれません。
気付かないだけで。
 
大好きな祖母が亡くなったことを、
まだ引き摺っているので、
正体が分からなくても、実は会いに来てくれたかなとか、
思ってしまって、そうであってほしいと、
もう信じることにしてしまって、
画面と並行して勝手な想像に、涙腺が崩壊しました。
 
 
ハロウィン好みの死生観
 
なんで死んだらお星さまになるのか、
お星さまってなんなのか、
だいぶ夢のある最後だったのでは。
私は、「これは素敵!」って思いました。
そういえば星の瞬きは、鼓動のようにも見えるし。
ただ、漠然と「お星さまになった」のではなく、
実体が……確かなものがそこで、見守っていてくれるのって、
なんだかとても……あまりにロマン……。
 
 
ハロウィン印象的なセリフ
 
アントニオが最後、
自分が諦めてしまったことを、
信じさせてほしいようなことを言うのですが、
あぁ、セリフが曖昧です。
実際はもっといいこと言っていたかも。
あれがすごく良いなと思いましたね。
 
猫しっぽ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫あたま
 
えんとつ町のプペル。
私が子供の頃に見たい映画でした。
中学生の頃、高校生の頃に見たかったかも。
そのくらい、「多感な時期」に出会いたかった作品です。
 
そのあと、絵本に触れてみたのですが、
絵本はとてもシンプルで、
ルビッチとゴミ男に焦点を絞られた物語で、
映画のラストシーンのひとつ手前で終わっていました。
 
絵本と映画、両方楽しめる作品。
ただ、絵本と映画では、父の形見となるものが異なるんですね。
形見の種類には、
特に深い意味はなかったようです。
 
もう一度観たいな、
と思える作品でした。