宝 | 防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

防浪堤は壊れても ~たろうの海から~

「防浪提に抱かれて磯の香りも生き生きと」
田老一小校歌の歌い出しです
津波が来ても二重の防浪提が守ってくれると思っていました
津波はその防浪提までも破壊して、ふるさとを壊滅さた
それでも、やっぱり海は麗しいし、川は清い

 中学生が室内でワカメの種苗生産をする

 それを沖に出して収穫、加工まで行うことについて

 

 報道の方から質問されました

 「この体験の最終的な目的は何ですか?中学生になにを感じてもらいたいですか?」

 

 

 なんとなくイメージとしてはある

 でも上手く答えられない

 というか、漠然としたイメージが言葉の形をなさない(汗)

 

 ずーっともやもやしてたんですが

 昨日の夜、寝ながら思いつきました

 (ああ、こんな感じだな)

 

 ♪ 教科書に書いてある 事だけじゃ解らない

 大切なものが きっと ここにあるはずさ

 

 僕が生まれた この島の海を 僕はどれだけ知ってるんだろう

 汚れていくサンゴも 減っていく魚も

 どうしたいいのか 解らない

 でも誰より 誰よりも知っている 砂にまみれて 波に揺られて

 少しずつ変わっていくこの海を

 テレビでは映せない ラジオでも流せない

 大切なものがきっと ここにあるはずさ ♪

 

 BEGINの「島人ぬ宝」ですね

 歌詞の元になったのは石垣島の中学生の文

 

 田老の中学生にもこんなふうに思ってもらえたらいいなあ

 海を「宝」だと思ってもらいたいなあ

 そのためには、海を体験してもらわねば

 

 私ら以上の年代だと、子供らが勝手に海に行って

 あるいは親に無理矢理手伝わされて(笑)

 体験していたものです

 

 でも、残念なことに、今の子は、漁師の家に生まれた子でも海を体験することは少ないんです

 体験しなかったら「宝」なんて思わないですよね

 知らないんだもの

 

 都会に生まれた子供と同じように、部屋でゲームして

 学校を卒業したら、海を知らないまま都会に出て行く

 海の側で生まれて、それはあまりにも悲しいではないか

 

 中学生がね、この歌詞に共感してくれるようになったら 

 嬉しいなあ~

 

 学習発表会とかで田老の中学生が「島人ぬ宝」を合唱したら

 それに子供達の想いが入ってたら、泣きますね

 確実に(笑)

 

 私だけじゃなく、見た目がいかつい漁師も