アワビが絶滅危惧種に入ってしまいましたね
絶滅危惧種になったのはクロアワビ・メガイ・マダカなど南の方に生息している種類で、田老にいるエゾアワビは入っていません
田老町漁協は年間120万個の稚貝を生産・放流しているから絶滅危惧って事はないだろう
って思ってたんですけど、そう安閑としてもいられないらしい
問題になるのが二酸化炭素が増えていること
温暖化の原因のガスでしょ?
って単純な話ではなく
二酸化炭素が海水に溶け込むと酸性化する
アワビを初めとした貝類の殻ってカルシウムです
酸性化するとカルシウムが溶ける
さすがに貝を溶かすほど酸性化はしないにしろ、貝類が成長するときに貝殻を作るのが難しくなるのだそうで
もうすでに、初期の成長段階には影響が出始めるほど酸性化してるらしい(泣)
そうなると、アワビだけじゃなく、カキ・ホタテ・ツブ・ムール貝等々色んな貝に影響が出る可能性もある
田老で「ツブ」と呼ばれるクボ貝やコシダカガンガラが近年めっきり減っているのも、もしかして海水の酸性化かも知れません
あと、貝だけじゃなくウニの殻もカルシウムなんです
酸性化するとウニの生育にも悪影響が出るとか
これはまずい
かなりまずい
しかーし!
救世主がいる
海を酸性化させる二酸化炭素を強力に吸収して、なおかつ酸素を放出する強力な生き物が
コンブやワカメですね
ちょっと古いデータですが
日大理工学部海洋建築工学科の堀田健治教授によりますと
コンブの炭素固定量は
純乾燥コンブ×0.7834×(72/162)
だそうで
昨年度田老町漁協が生産した乾コンブは117tほどですので
去年、ってか約半年で
田老のコンブだけで約35tの二酸化炭素を固定した計算になります
ふつうは空気の中に混じって漂っている
二酸化炭素が35tって凄い量だと思いません?
貝やウニの危機を救う希望の星
コンブ
それから考えると、日本中の藻場が固定していた二酸化炭素の量ってものすごい量ですよね
それが磯焼けで失われていることが、結果的に海中の二酸化炭素の量を増やして
酸性化を助長している
磯焼けの解消はとても重要な喫緊の課題