紀伊大野城 : 紀伊国守護 畠山氏の最初の本拠地

紀伊大野城は紀伊国守護大名・畠山氏が最初に本拠として築いた中世山城で、和歌山市・海南市とその南部とを隔てる藤白山系の北部に築かれている。山麓の大野地区には当時大野守護所があり、ここはその詰城であった。大野は熊野街道と高野街道の分岐点にあたり、大野城もかなり山深いが海南の町および港湾が一望のロケーションで、畠山氏が本拠を南の広城に移した後も重要拠点であったという。城は他の畠山氏の城と同様に東城と西城に分かれている。東城はピークに削平地を連続して配置した主郭部を持ち、そこから西側に幾つもの堀切や畝状竪堀群などを配した防御力の高い構造となっている。尾根道の先には西城(藤白城という別の城として扱われることもある)の曲輪群がある。山深い位置にあるが東城の直下まで林道が通っていて、案内板に沿って上がれば主郭部まですぐにたどり着ける。

<基本データ>
●名称:紀伊大野城(別名 藤白城)
●所在:和歌山県海南市大野 (地図)
●城主:畠山基国
●築城:14世紀頃
●遺構:土塁、堀切、空堀、畝状竪堀群
●時間:1時間半 (8:30-10:00)
●参考:戎光祥出版「戦国和歌山の群雄と城館」、戎光祥出版「近畿の城郭I

訪問時期:2017年2月


<訪問記>

訪問時期:2017年2月
撮影機器:FUJIFILM X-T10 + XF14mm


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