本日、87日は、二十四節気の「立秋」(li4 qiu1/リチウ)です。

太陽の黄経が135度に達した日であり、この日から、秋が始まるとされます。

ということで、今日から秋になりました。

「立秋」の大体15日後に来る、次の節気は「処暑()(chu3 shu3/チュシュ)です。

「処()(chu3/チュ)とは、処理する、ということで、「処暑」は、暑さが若干和らぐという意味です。

処暑は、太陽の黄経が150度に達した日です。

太陽が135度から150度まで、15度移動するのに、大体15日間かかります。

昔は、この15日間を3つに分け、その1つを「候」(hou4/ホウ)と言い、3つあわせて「三候」(san1 hou4/サンホウ)と言いました。

立秋の三候は「涼風至()(liang2 feng1 zhi4/リャンフォンジ)、「白露生」(bai2 lu4 sheng1/バイルション)、「寒蝉鳴(寒蝉)(han2 chan2 ming2/ハンチャンミン)です。

最初の5日の「涼風至」は、涼しい風が吹く、ということです。
日本では、これを「涼風至る(すずかぜいたる)」と読ませています。

次の5日間は「白露生」です。
草や葉っぱに露ができるということなのでしょう。

なお、日本では、どういう訳か「寒蝉鳴」と言い、これを「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」と読ませます。

最後の5日間の「寒蝉鳴」は、鳴き声の弱くなったセミが鳴く、という意味です。
通常「寒蝉
(寒蝉)(han2 chan2/ハンチャン)
は、ツクツクボウシを指します。

日本では「蒙霧升降」と言い「蒙霧升降
(ふかききりまとう)」と読むようです。
結構、無理しているのがわかります。

立秋と言えば、何と言っても、肉です。
この日は、肉を食べなければなりません。

これを「貼秋膘(秋膘)(tie1 qiu1 biao1/ティエチウビャオ)と言います。

「膘」(biao1/ビャオ)とは、肥える、ということですが、そこから、肉、脂身、という意味になりました。

中国では、夏になる「立夏」(li4 xia4/リシア)の日に、体重を量る習慣があります。

私は、これが日本に伝わり、ちょっと変化して、55日の背比べになったのではないかと考えています。

そして、立秋にも量るのですが、そこで、立夏のときと比べて減っていれば、肉を食って取り戻そうぜ!となりました。

よって、立秋の日に肉を食べるのは、痩せた人の特権です。
もっとも、太った人が食べても、怒られないとは思います。

本日は、立秋、肉を食べる日です

また「秋」(ken3 qiu1/カンチウ)も有名です。

秋をかじる、という意味で、スイカ「西瓜」(xi1 gua1/シーグア)やメロン「香瓜」(xiang1 gua1/シアングア)を食べることが多いようです。

単純に、暑いからスイカを食べようぜ!なのでしょうが、秋の味覚を楽しもう!という趣旨もあるのかもしれません。

また、トウモロコシ「玉米」(yu4 mi3/ユミ)などをかじる場合もあるようです。

とうもろこしとは何か

なお、立秋を過ぎてからの暑さは、残暑と言います。

よって、立秋の後に出すのは「暑中見舞い」じゃなくて「残暑見舞い」って言うんだよ!と小学校のときに教わったような記憶があります。

残暑は中国語で何と言うのか

中国語では、恐らく「残暑(残暑)(can2 shu3/ツァンシュ)とは言いません。
言うかもしれないので、ちょっと逃げておきました。

通常は「秋老虎」
(qiu1 lao3 hu3/チウラオフ)と言います。

「老虎」(lao3 hu3/ラオフ)とは、トラのことですが、別に、老いたトラ、という意味ではありません。
若いトラでも「老虎(ラオフ)」です。

秋のトラ、ということですが、うだるように暑い感じが、よく出ていると思います。