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北京旅行・天安門と"廃墟"万里の長城巡り(その3)

2019年02月16日 20時19分07秒 | -旅日記-
■いよいよ万里の長城へ

ゲストハウスの部屋に荷物を置いて、さっそく万里の長城巡りへ出発する準備をする。

この時、時刻は昼の12時30分頃。
日没までの時間は限られているのであまり遠くまでは行けない。

そこでゲストハウスのオーナー、JOEさんに相談。
すると、壁に貼られた長城観光地図(絵?)を見せられる。



この地図、いまいち場所の方向や距離感が分からない。。。


JOEさんはその地図の左上端に描かれた長城を指差し、「ここなら半日で見て帰って来れますよ」と教えてくれた。

なんだか急激に登っていく険しそうなその長城の名は、臥虎山長城。

臥虎山長城は、臥虎山という標高665mの切立った山沿いに造られた明王朝時代の長城。
切立った山頂にいくつもの廟があるのが特徴とのこと。

ものすごい簡単な情報だけ教えてもらって、さっそく臥虎山長城へ向けて出発。

ゲストハウスを出て集落を抜けて行く。



集落を抜けると、古北口トンネル前のバス下車場所へと戻ってきた。
JOEさんに見せてもらった絵地図だと、ここからトンネルを抜けて川を渡った先に臥虎山長城がある。

絵地図を信じて古北口トンネルを歩いて抜ける。
真っ暗で寒々しいトンネルを抜けると、川沿いに古北口村の中心地の町並みが広がっていた。
町並みといっても古北口は古びた田舎町。

人通りもまばらな通りを少し歩くと潮河と呼ばれる川を渡る橋があり、その先にうっすらと臥虎山が見えた。



橋を渡って少し道なりに歩くと、左右二手に分かれるY字交差点に来た。



いちおう長城の観光地ではあるので、ちゃんと看板で道案内はある。
臥虎山長城は「入口→」との表示があったので、迷わず右手の道へと進んだ。

が、、、この判断が全くの勘違いだったことに後ほど気づく事になる・・・。


「ド」が付く田舎の集落の道を進んでいくと、前が開けて眼前に臥虎山が登場。


山頂辺りに長城の望楼がうっすら見える。
いよいよ長城が見えて来てテンションが上がってきた。

さらに道なりに進む。だんだん家もまばらになって来た。



再び前が開けて臥虎山全体が見える。


「・・・。」

なんだかまだまだ遠い気がするけど。。。

ていうか、あんな山の上まで登っていくのか??



とても半日では行って帰って来れないのでは・・・?

ていうか、道、間違えてる・・・?

と、半信半疑のままとりあえず臥虎山の方へと進んでいく。




突然、前方に轟音が轟いた。

石炭を積んだ長い貨物列車が通過して行った。


線路の方に上がっていくと、「古北口」と書かれている駅があった。
だがこの駅は現在使われていない駅のようだった。

目の前に臥虎山がそびえているが、山に登っていく道が全く見当たらない。
周囲をあちこち歩いて探して見たけど、時折鍬を担いだ農家のおじいさんとすれ違うだけで、臥虎山に登る道もないし、長城も何処にも見当たらない。

ここでやっと気づいた。

これは完全に来るところを間違えたようだ。

道を間違えたとしてもずっとここまで一本道だったと思うが、唯一分かれ道があったことを思い出した。
まさか、あの時に右手ではなく左手を進むべきだったのか??

ということで、急いでもと来た道を戻った。
この時すでに午後3時前になっていて、早く行かないとこんなド田舎で日没を迎えてしまう。

なんとかY字交差点まで戻って来た。

と、ふと道の横を見るとキレイに整備された階段があった。


よく見ると、「臥虎山長城」と書いているではないか。

看板の表示「入口→」は、Y字交差点の右手を進めではなく、右側の階段が入口ということだったようだ。
とんだ間違いを犯してしまい時間をロスしてしまった。。。


■臥虎山山頂を目指して長城を進む

さっそく階段を上って入口を進んでいく。



中に入っても人は誰もおらず、特に入場料も払う必要もないようだ。

そのうち、道は舗装もされてないけもの道になった。


なかなか長城は見えてこない。

まさかまた道を間違えてる・・・?
そんなはずはないと、とりあえず道なりに進んでいく。




延々続くなだらかな登り坂を進んでいくと、前方に長城らしき建物が見えてきた。



だいぶ山の上まで登ってきた。長城まではあと少しだ。



やっと、長城の望楼のところまでやって来た。



望楼の中に入るには、この小さな穴から入らなければならないようだ。



さっそく中に入ってみる。

中には特に何もない。



急な階段があったので上へ登ってみる。



階段を登ると、望楼の屋上へと出た。

眼下には急な崖の下に先ほど渡って来た潮河が流れている。
川沿いには古北口の町並みが見える。

古北口の町並みの奥には山々が連なっており、その山々の尾根沿いにも長城が続いていた。

どうやら、この長城は潮河沿いの崖に頂上に建つこの望楼で一旦途切れて、潮河を渡ったところからまた先に続いているようだった。

潮河の崖側から反対側に目をやると、崩れかけた長城がこの先にも続いているのが見えた。



ここから、臥虎山まで長城の壁がずっと続いている。



この辺りの長城壁はひどく崩れている状態で、場所によっては煉瓦が積み重なって土が盛り上がっただけのところもあった。

このような状態で辛うじて長城が一筋の道として続いている。



八逹嶺長城のようにしっかり観光地として整備された長城は、長城の上をずっと歩いて行けるのだが、
ここ臥虎山長城は、ひどく崩れていて当然上を歩いて行けないので、煉瓦が崩れた壁沿いのけもの道を歩いて行くことになる。




ほとんど崩れて煉瓦の塊になってしまっている長城の壁。



それにしても、ここ、観光客が自分以外誰一人いない・・・。
人一人いない山道を瓦礫沿いに進んで行く。




臥虎山まではまだまだ遠い。



あまりに静かな長城沿いの道を歩いていると、山間に汽笛がこだまする。
長い長い貨物列車が北京方向へとゆっくり走っていた。



山の尾根沿いに続く長城の道は登ったり、下りたり、かなりきつい道が続く。



臥虎山までだいぶ近づいて来たけども、まだまだ急な登り坂を登って行かなければならない。





急な階段を登って行くと、崩れかけの望楼があった。




崩れかけの望楼を越えて少しなだらかな下り坂を降りると、
目の前には、臥虎山の長城付近まで一気に駆け上がる長城が見えた。




こ、これを登って行くのか・・・。




ここが臥虎山長城のハイライトなのだろう。

天まで駆け上がる龍が如く、臥虎山の山頂まで続く長城。

これを登らなければ、ここまで苦労して来た意味がないのではないか・・・。

そんなことが頭をよぎる。

臥虎山山頂にも望楼が。



意を決して、臥虎山山頂を目指して崩れた長城沿いに登り始めた。



と、その時、スマホのベルが鳴る。

仕事の取引先の人から電話だ。
ていうか、こんな山奥でも普通に電話つながる中国すげー。。。




電話が終わってふと我に返る。
ただいまの時間は午後5時前。

やべー、もうすぐ日没だ。

こんなところで日没を迎えたら遭難の危機を迎えること間違いなしだ。
周りには助けてくれる人影はない。

そういえば、真冬に別の長城へ登って雪の中遭難して死亡した日本人ツアー客のニュースが前に報道されてたっけ。。。

ということで、ここで引き返すことにする。

せっかくここまで来て臥虎山山頂まで行けなかった残念さもありつつ、登山道具も何もない中で本当にこの急な坂を登って行けたのか、
無理して登って行かなくて正解だったのかなとも思う。

振り返ってここまで登って来た方向を見て、ここからの眺めもそれなりに素晴らしいものだったので、よしとしよう。



時折吹く風が冷たくなって来た。
日が暮れる前に急いで山を降りた。


■ゲストハウスでの温かい夕食

ゲストハウスへ戻って来たときは辺りは薄暗くなって来ていた。

冷え切った身体をゲストハウスの温かい暖炉が迎えてくれた。



「戻ってくるのが遅かったらちょっと心配しましたよ」

と、JOEさんが声をかけてくれた。

「他の宿泊している方たちと一緒に夕食にしましょう。」

そう言って、JOEさんはダイニングルームへ連れて行ってくれた。
そこには、すでに美味しそうな料理が並んでいた。



夕食は、自分の他に、上海から来たというフランス人と中国人の夫婦に小学校高学年ぐらいの息子の3人組と、
北京市内から来た中国人夫婦、そしてJOEさんとスタッフの2人の総勢9人で賑やかな食事となった。

料理は、野菜中心の温かい中国家庭料理。



どの料理も美味しかったけど、特にピーマンの肉詰め炒めと、芋がゴロゴロ入ったスープがなかなか美味しかった。

食事の後は、共有スペースにて、猫好きのJOEさんが何匹も飼っているネコたちと戯れて遊ぶ。



翌日は、金山嶺長城へ行く予定だと話をすると、他の宿泊者たちも同じだというので、
一緒に車をチャーターして行くことにした。


(つづく)




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