「AVA エヴァ」　★★～すべてが中途半端

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2021』の掲載にあたって」

すべてが中途半端 ★★

（2021年／アメリカ／96分／Ava） 【　脚本・監督　】 テイト・テイラー【　出演　】ジェシカ・チャステインジョン・マルコビッチコモンジーナ・デイビスコリン・ファレルヨアン・グリフィズジョアン・チェン

【あらすじ】

　かつてのアルコール依存症から立ち直った、圧倒的な戦闘能力を持つ暗殺者エヴァ。

　ある日、エヴァは組織からの極秘の潜入任務に臨むが、事前に与えられていた情報が間違っていたため敵と銃撃戦となってしまう。

　なんとか生き延びたエヴァは、組織が自身の命を狙っているのではないかと不信を抱く。方や組織は、危険な存在としてエヴァを始末しようと目論む―

【コメント】

　さて、10月に入り仕事がバタバタと忙しくなっている今日この頃。今回、行きつけのTSUTAYAで手に取ってみたのが本作です。

　最近よく作られている女性エージェントの無双アクションものとお見受けし、ちょっと気になっていたので鑑賞してみた次第です。

うむ、大変ツマンネ。ぶっちゃけすっげー退屈でした。無双アクションなのか、ラブストーリーなのか、結局どういう方向に持っていきたかったのか分からない、すべてが中途半端な映画でしたね。これほど内容が入ってこない映画も珍しい。割と早い段階で、あ、これはつまらんぞと勘づきます。

　主人公のエヴァは、これまで散々映画で作られてきた女性エージェントという立ち位置で、オープニングから確かに殺しに躊躇しない強そうな女性の雰囲気を醸し出してはいたものの、男顔負けの無双を繰り出すわけでもなく、最後までグダグダなアクションを見せられる。加えて、元カレに未練タラタラだったりアルコール依存症の会に参加したりと、なーんか強そうに見えない。まあ、単なる殺人マシーンじゃなく、人間味のある一味違ったエージェントを描きたかったのかなーとは思いますが、それがかえって映画のテンポを著しく悪くしていて、結果ドラマかアクションなのかどっちつかずの中途半端な結果に終わってしまったと感じます。

　しかも本作、何気に豪華キャストで、主人公のジェシカ・チャスティンは言わずもがな、ジョン・マルコビッチやコリン・ファレル、久々に見たジョアン・チェンなんかも出演していて、布陣としてはなかなかなんですが、まさに絵に描いたような豪華キャストのムダ遣いになっているわけです。監督のアクション映画のスキル不足と言うほかないでしょうね。

【2021年度 Myランキング】（10/9時点）

　本作は、本年度のワースト3中2位（暫定）にランクイン。

　10月は仕事がてんてこ舞い。

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：ファーザー ★★★★★

　　２位：護られなかった者たちへ ★★★★☆

　　３位：孤狼の血 LEVEL2 ★★★★☆

　　４位：すばらしき世界 ★★★★

　　５位：ヤクザと家族 The Family ★★★★

　　６位：空白 ★★★★

　　７位：ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 ★★★★

　　８位：Mr.ノーバディ ★★★★