昨日受けた財閥系総合商社の子会社の面接結果が返ってきた。
結果は不採用。
これは昨日の面接の途中で分かったも同然だったので、大してショックではない。
しかし、不採用の理由が面白かったのでそれについて長々と書いてみようと思う。

 中途採用で面接を受けで不採用になると、自分が不採用になった理由を知ることが出来る。
民間のエージェントを通じてなら不採用通知のメールに理由が記載してあるし、ハローワークを通じての場合でも電話して聞いて貰えば知ることが出来るようだ。

 これは新卒として就職活動を進めている時にはなかったことなので、中々興味深く感じている。
新卒の募集枠には(中途採用に比して)多い募集人数にかなりの数の応募があり、一次面接だけでも相当な人数を人事は選考しなければならない。そのため、人事は不採用とした応募者に対しその理由を記してその旨通知する余裕なんてないのである。多分。
学生だからって舐めているのかキャパが無いのかは分からないが、不採用理由を通知しないどころか、サイレントお祈り(不採用者に対してその旨通知しないこと)なんてことが横行している。それに対して中途では一次面接に進む人数は新卒に比すると少ないため、簡便なものながらも不採用の理由を知ることが出来る。

 就活を始めてから民間エージェントを通してガンガン応募してきた訳だけど、(といっても優先度付けてチェックするだけ。一々、志望動機・自己PR書いてた学生時代より楽ちんである)これまたガンガン不採用通知が返ってくる。その中には、経歴が少ないだの応募者多数で相対的に評価するとだの障害の内容を検討するとだのいった当たり障りはないが思い当たる節がある不採用理由が書いてあった。

しかし、今回のメールにはちょっとビックリさせられた。
記載のあった不採用理由は以下の2点(改変)

①数字に関わる業務が出来ないのはよろしくない
②想定しているより語学力が高すぎる

 ①に関しては、私の障害特性によるものなので理解できる。これはおいおい書くけれども、私は事故後注意力が落ちている。特に数字が絡むとテキメンに注意が効かないようになってしまった。
主観から述べているのではない。前職では数字に絡むミスばかり指摘されたし、知能検査でも数字が絡む部分で有意な値で数字が落ちているのだ。だから、面接では数字が絡まない業務を~という話をした。先方は将来的には数字が絡む業務も担うことを期待していたようでそこにギャップが有り、それが分かった途端朗らかに進んでいた面接はお通夜状態になった。面接官がタブレット触りだすのも納得である。そこで出来ます!やります!と言うことは簡単だけれども、おそらく自分も会社も不幸になるだけだろうから、胸を張って(?)出来ません!と言うことにしている。むしろ経験上の弱みとしてどの会社との面接でも言うようにすらしている。弱みを克服するのではなく、弱いスキルで戦わなくてもよいポジションないですか?というスタンスである。これが新卒の就活であれば、挑戦しないのは~とか逃げの姿勢が~とボコスコに言われるのだが。障害者枠での就職活動において障害特性としてありますよと言っている故か、案外受け入れてくれる企業は受け入れてくれる。募集枠は契約社員が多く、新卒正社員ほど全方位にスキルを求めてないことも一因であろうが。

 問題は②、これがなかなか理解しづらいのである。数字に弱く職歴は半年のみと転職市場においてはゴミみたいな価値しかない私ではあるが、就職活動においてそれなりに生かせる強みをもっていないわけではない。

 数少ない私の強みの一つが英語力である。大学に入りたての頃に受験で培った英語力の残滓で、TOEICスコア800云十点と英検準一級を取っていたのでそこだけ見れば英語出来る人なのだ。また、障害受傷後になんちゃって通訳・翻訳経験があるので、外国人と躊躇なくコミニュケーション出来ますよ!と面接でいうことが出来ている(本当に出来るのかは不明。実務経験無いもんね)。

 私のストロングポイントなんて殆どこれだけなので、語学力を使うポジションの求人に優先的に力を入れている。というかそうでもしないと殆ど可能性がないのである。

 そのような私に、求人票には不問としつつも会社HPで語学力欲しいといい、海外取引は非主流なガチガチなドメスティックな企業ならともかく、親会社が総合商社なこの会社は「語学力が想定より高すぎる」などといって来る訳である。普通に考えれば、英語に携わる業務でTOEIC600点台の人には出来るが700点台以上の人には出来ません、なんてものは無いわけで、裏メッセージがあるのだろうな、と思う。

どういう意味合いなのか考えてみたが、
①想定してたポジションは英語をメインに使わず、本当に字義通りそこまでの英語力はいらないと思った
②英語だけの人間はいらない。英語馬鹿め死ね
③その程度の資格で英語力PRしてるんじゃないよ(嫌味)
の3通りのどれかなのではないだろうか。

①の場合は、繰り返しになるが英語力が想定より高くても問題ないわけで、ストレス耐性なさそうだから、とか言いにくい他の理由をカモフラージュしているという解釈をしてみる。ただ、面接中平然とタブレット触りだす様な、私ともう二度と会うこともないであろう人事が、不採用理由をオブラートに包む理由は想起しづらい。

②の場合は、トンガリ過ぎていて使いにくい、語学屋なんていらないんじゃ、という解釈が出来る。3つの中でもっとも有り得そうな意味合いである。

③…これも①よりは有り得そうである。親会社が総合商社なのでそこから流れてきた人達は英語での実務経験バリバリであろうし、ペーパー上の微妙な点数の人間なぞいらんよ、ということを嫌味に書いてきたとしても不思議ではない。なにせ面接官が面接中にタブレット(以下略)

 以上の中で、含意としてもっとも有り得そうな2について検討すると、振り返れば確かに英語屋という印象を与えてしまった可能性は否めない。こちらとしては英語に関しては聞かれたら答える、といった程度であったのが、そちらを専門にすることは考えないのか?とも聞かれたので。

 では、実際どうすべきだったかというと、数字だけは駄目だけども汎用性ありますよ!ということをアピールすべきだったのだ。そのためには、数字関係がなさそうな部署を予めピックアップしておいて、数字出来ないとちょっとねぇ…となった時に、こことかこことかここで(英語以外の)強みをいかしてこういうことなら出来ます!私、汎用性あります!ワン!やらせてください!数字出来ないという欠点を補って余りある人間です!と言えるようにしておくべきであったのだ。それが昨日は準備不足と記憶の問題もあり、咄嗟に出てこなかった。
というかムリ。

 ここまで長々と書いてきたが、つまりは、明らかなストロングポイントもよく考えて使わないとネックになってしまうよ、そして尖った応募してても汎用性アピールするための知識は十分に準備しておくべきというお話である。

 特に障害者枠での就職活動では、そこまでの尖ったスキルを求められることは少ないので、メインのストロングポイント以外ににマイルドかつ人当たりのよい(汎用性のある)強みを応募先に応じて準備すべきなのであろう。


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