保険のブリッジによる見た目の改善を希望する患者さんは少なくありません。
保険のブリッジは白い部分がプラスチックでできているため、年々変色を起こしたり、艶を失ったり、摩耗していきます。
また、適合精度が悪く、歯との間に段差や隙間を生じやすいため、歯茎の炎症や退縮を起こしやすいのです。
そもそも、プラスチックの部分にはバクテリアが付着しやすく、被せ物の縁を歯茎の中まで入れると歯茎が炎症を起こすため、被せ物の縁は歯茎のなか深くに入れることが出来ません。
このため、歯茎が少しでも退縮すると、被せ物の縁が露出して黒くなるブラックマージンを生じてしまうのです。
治療前正面観。上顎前歯部の審美障害を主訴に来院。左側上顎前歯部（向かって右）に保険のブリッジは装着してある。歯に透明感が無く、歯茎が退縮してブラックマージンを生じている。
治療前右側面観。ブリッジは前突しており、長さも不揃い。
治療前左側面観。歯茎の退縮により、歯と歯茎の間にブラックマージンを生じている。
治療後正面観。根管治療後、オールセラミックブリッジを装着した。色、明るさ、グラデーション、形態など、自分の歯との調和がとれ、非常に美しい仕上がりになっている。
治療後右側面観。前突や長さの不揃いも改善している。
治療後左側面観。歯肉との調和も取れ、自然な仕上がりになっている。
メタルフリーであるオールセラミックは、保険の差し歯とは異なり、天然歯と同じ色合いや透明感を再現でき、非常に高い審美性が得られます。
歯を永く良い状態で保つためには、優れた被せ物を作るだけでなく、歯周病治療や根管治療、精密な型取り、噛み合わせ調整など、すべての治療を高いレベルで融合させる必要があります。
もちろん日ごろのセルフケアやプロフェッショナルケアも欠かすことはできません。
治療後もメンテナンスにしっかりと取り組みましょう。
