本日、本格的に岸田新内閣が始動いたしました。

 

 

所信表明演説を見る限り、その方向性は良いように思います。

ただ、具体性がなく、いつまでに何をするのかが見えてこないとの野党からの指摘は的外れではなく、そういう側面は否めないようにも思います。

 

岸田内閣は、これまでの内閣のように内閣の一部とその仲間だけで政策を作り上げて、党に承認させ、国会に承認させるという内閣ではありません。大まかな方向性を総理がだして、党内でしっかり議論して具体的な施策をつくり、それを国会で議論し、政策を磨き上げて実行するという内閣です。

 

私はこの内閣の特性を理解し、支持するのですが、この内閣の性質を、国民が理解するまで岸田政権の支持率はなかなか上がらないでしょう。岸田総理が自ら、繰り返し国民に説明する必要がありますが、その説明をしたところでその迂遠さを嫌がり理解しない国民は一定数いるでしょうが、その割合をどこまで下げることができるかという課題に直面することになります。

 

この課題に対し、私が推奨する対応策は、自民党の党内議論に国民を巻き込んでいく仕組みづくりをするというものです。


自民党内に〇〇問題の解決のための党内会議などという名称の会議を数十設置し、その会議のメンバーを自民党の国会議員から選び、定期的に会議を開きます。その定期的な会議はすべて公開し、その会議でいろいろな考えから発言するメンバーに対する支持率、あるいは推しのメンバーを選び公開できる仕組みを作ります。

 

リアルタイムで、そのメンバーが発言するたびに、そのメンバーの支持率が同時に表示される仕組みとして、その支持率も自民党議員からの支持率(あるいは推しとなっている議員の割合)、自民党員からの支持率(あるいは推しとなっている党員の割合)、一般国民からの支持率(あるいは推しとなっている国民の割合)が画面に出ているというのが理想です。

 

これにより国民は常にその問題に対して、①国会議員がどのように解決したいと考えているか知ることができ、②支持という形で国民の意見を表明することができ、③議論を通して政策に対する進捗率を知ることができます。この3つの要素から、政策への期待感を持続することができると考えます。また、自民党の党員にとっても総裁選以外でも自分の意見が見える形で反映できる場所が増えることで自民党員としてのモチベーションが高まり、自民党への満足度が高まることになります。総裁選での党員票の扱いを高めるという形ではなく、日常的に自民党員が大事にされていると感じられる方が、より満足度は高まるでしょう。

 

こうした仕組みをつくりあげることで、自民党所属議員にとっても活躍できる場所が提供され、また議論に対してより真剣になるでしょうから、議員の質も向上するのではないかと考えます。

 

岸田総理が「声をきく」をテーマにするのであれば、いったい誰の声を聴くのかと言われるでしょう。そして、岸田BOXのようなものを設置し続けていても、総理の身となれば、その中身を確認し続ける余裕は当然なければ、その声にこたえていく余裕がとれるはずもないでしょう。だからこそ、岸田総理は、こんな形で国民の声を聴いていく。党員の声を聴き、議員の声を反映させるという具体的な仕組みを衆議院選挙までに提示しなければならないのです。