最近、全数把握を止めようという動きがあるようだ。
しかし、この動きが現実になることはないし、絶対に現実になってはいけない。
全数検査をできない現実に直面している中で気が迷ったのか知らないが、一部の医療機関の把握する感染者数だけを把握し、他の医療機関で陽性判定した感染者数をカウントしないなどという話を聞くと、失礼ながら、なんと馬鹿なことを言っているのか以外の感想は出てこない。
アメリカなどでも確かに全数検査をさせているわけではないが、全ての医療機関で把握しているコロナ感染者数を毎日公表している。このことは、全数把握に日本は拘るべきではないと主張する著者によって書かれた下のリンク先でも確認できる。
<引用>
医療機関で陽性と判明すれば、感染者数としてカウントされるが、検査キットで陽性となっても自宅で休んで治った人はわざわざ国や医療機関に報告しない。米国では正確な感染者数が分からない。
secretary_of_japan@secretary_of_ja【コロナ直言(22)】全数把握やめた米国 関心はすでに経済に 在米医療ジャーナリスト・片瀬ケイ氏 - 産経ニュース https://t.co/ewaFp4KX0b
2022年08月18日 13:25
<引用終わり>
世界の先進国がすべての医療機関で把握しているコロナ感染者数を公表している中で、「日本は医療水準も三流国家に成り下がったので推定値で感染者数を公表します」とでも世界に説明するつもりなのだろうか?
そんな情けない国に誰が憧れるだろうか?
そんな情けない国に住む誰が誇りを持てるか?
曰く、医療資源が不足している、保健所が手一杯など言い訳はいくらでも考えつこう。
しかし、どんな言い訳を並べても、日本だけ一部の医療機関の把握する感染者数だけを把握し、他の医療機関で陽性判定した感染者数をカウントしないなどとする理由にはなるまい。
現在、既に薬局やドラックストアで売られたPCR検査での陽性者で医療機関での検査を行っていない人は、日本政府も把握できていない。この意味で既にアメリカと同等であるが、PCCR検査キットをインターネットでの販売を解禁したなら、さらに把握できなくなる数も増えるであろう。
無論、それがカウントできないことは問題ではない。政府が主管する場所で全数検査しろなどとは私も思わない。
ただ、医療機関が把握した全数を把握できないということがあれば、それは日本という国の医療体制が政府が管理できなくなったということであり、日本の医療水準が三流国家に成り下がったことを意味する。
医療水準を維持するための投資が足りないなら、政府が責任を持って継続的に金を出すことを約束し、医療機関に投資をさせる。医療水準を維持するための人が足りないなら、飽和状態で未だ需要に対して供給が多い一部の業界から人を引っ張ってこさせる。
実に当たり前のことでしょう。
なぜ、それすらできないのか?
政治が三流だからと言われても仕方がないのではないだろうか。