カンパニャーティコ
搾油所のある小さな町は、
燦々と太陽が
降り注いでいる。
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「大丈夫だから!」
言われたまま、
納得するしかなく、
一旦、戻る。
もっとショックかな…と思っていたけれど、
案外、座っている肝に
私自身が驚く。
無知の極み…かもしれない。
何か困った時、
どこかに抜け道的なモノが
不思議と湧いてくるのが
イタリアの良いところ。
踏んだり蹴ったりなことも、
捨てる神あれば拾う神あり。
夕方も過ぎ、
とっぷりと日は暮れ、
それでも世話役フランコからの連絡はなかった。
きっと、機械を直すのに
奮闘しているに違いない。
ここは、向こうから連絡があることを
じっくりと待つ事にした。
遅めの夕食を終えた頃、
ティリリン
メッセージ音が鳴った。
「無事、機械の修理が完了しました。とりあえず、明日の朝に電話します。」