カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

「闇先案内人」大沢在昌

2022年05月15日 21時18分59秒 | 本 / BOOKS

「新宿鮫」を読み終えてしまったので、
大沢在昌の作品からこれを選んだ。

逃がし屋と言う商売がある。
理由があって(まぁ命を狙われているとか、犯罪を犯したとか)
日本にいられなくなった人を他人に仕立てたりして、
外国に逃亡させる稼業の人である。当然、違法である。

葛原と言うプロの逃がし屋がいる。
ある日、公安の河内山が葛原の元を訪ねて来る。
葛原は偽名である。葛原は一緒に仕事をやっていた男に罠にはめられ、
殺人の主犯として指名手配されていた。
葛原と言う名前になって10年、河内山は葛原を調べ上げており、
葛原が指名手配犯であると言う事実を抹消する代わりに、
ある男を見つけ出すと言う仕事を依頼する。
まぁ半ば脅迫である(笑)。

 

密入国している某国の元首の息子と同行している男・成滝。
成滝は関西拠点の逃がし屋で葛原と同業である。
東の葛原、西の成滝(東の粟生、西の亀田?笑)と呼ばれている。

成滝は元首の息子を母国へ逃がすために同行しているのか?
その裏にある理由とは? 

某国と言うのがK国っぽいのであるが、
跡目争いに日本が国家として関わるのか、知らぬふりするのか、
公安の河内山が自分の首をかけ、葛原の頭脳と経験を見込んで
特別任務にあたらせる。

5日と言う短期間に東京、大阪などを移動しながら、
頭脳とカンを働かせ、関係者を洗い出しながら、
成滝に近づいていく。そしてプロ同士のプライドと意地、
取引をしながらクライマックスへ。

新宿鮫では悲しい結末も多かったのであるが、
この作品では結果が出た後、ひと段落するくだりがあり、
成滝の結論が出ても、葛原の結論も出さなきゃならんし、
葛原のチームのメンバーや同行した警察官の結論もあるし、
そのあたりが書かれていたのでほっとしたかな。

今後も大沢在昌作品を読み続けようと思っている。


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