日常から「結ぶ」という行為が消えた?「ゆいやわす」力を再び | 子ども達と自然に暮らそ!

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十和田で耳つぼジュエリーのおうちサロンをする傍ら、
子育てがラクに楽しくなるように、
自然食、自然療法などを取り入れながら、
子ども達との自然な暮らしを提案しています。

休日も、たくさん子供たちがやってきたので、

ザリガニ釣りに連れて行きました。

 

棒きれと、紐と、はさみを持って。

 

意気揚々と池に向かう子供たち。

 

息子を含め、ザリガニ釣りをしたことのある数人は、

自分で紐を適当な長さに切って、

棒に結わえ付け、

反対の紐の先にはするめをくくりつけて、

さっそく池にひもをたらします。

 

ザリガニ釣りをしたことない子は、

まずは眺め、ザリガニいるのか?あっちはどうなんだろう?

と、あちこちうろうろ。

そのうち、「おれもやってみたい」

っていうので、

 

「そこに紐とはさみあるから、適当に切って、スルメむすんだらいいよ」

とだけ言ったんだけど、

 

「紐、どのぐらいの長さ?」

「新藤さん、どうやって結んだらいいの?」

 

と、エサをひもに結びつけることができない。

 

結び方を見せてやって、「こんな感じでやってみて」と

やるんだけど、結べない。

 

「こっちの紐とこっちの紐をばってんにして、

ぐるっと回してくぐらせて・・・」と、

一つ一つ教えてようやく結ぶためのわっかができたけど、

「それをぎゅーって引っ張ったら結べるよ」

って言っても、

今度は、どの紐をぎゅーッと引っ張ればいいのかがわからない。

 

ちょっとびっくりしました。

 

マジックテープの靴ばかりで、紐をうまく結べない子がいるな~

とは思っていたけど、

紐を結んだことがないという子にびっくりでした。

4年生の子です。

 

FBで、こんなつぶやきをしたら、

中学校でも、はじめは靴紐指導してたとか、

大学生でもそういう子がいるとか、

そういう子たちが、やはりあちこちにいるという話があって、

 

自然体験が少なくなっていると思っていたけれど、

それ以前に、

日常的な動作から、「結ぶ」という動作がなくなってしまったのかとか、

生活体験そのものが少なくなっているのかもと

思ったのでした。

 

確かに、靴はマジックテープで間に合うし、

中学校になって初めて紐靴という子も少なくない。

バスケットシューズやサッカーシューズ、野球シューズなど、

スポーツやってる子は、それでも「結ぶ」ことはあるけれど、

そうじゃない子は、あまり日常で結ぶ動作はないのかな。

 

お弁当箱を、バンダナで包んで結ぶとか、しないのかな。

ゴムのバンドで止めて、お弁当バッグに入れたら、それですんじゃうのかな。

 

でも、包みを結ぶことで、親から子供へ、おいしくいっぱいお弁当食べてね。

という想いがきゅっと結ばれているように思います。

 

女の子は、お人形の髪を結わえたり、プレゼントを包んだり、

「結ぶ」こともあるのかな。

プレゼントを包み、リボンを結ぶとき、そこに、贈る人への想いが結ばれます。

 

ザリガニ釣りの場合、自然と人との結びつきが生まれるのかもしれません。

 

 

『ゆいやわす』という大和の言葉があります。
結い和す、と書きます。

 

結いとは、つながり。

和すとは。人と人だけではなく、

人と自然、人と天体、

自然のあらゆるものとお互いに尊重しあい、

平穏に共生するという意味です。

 

「結ぶ」という動作には、つながりという意味がある。

 

「つながり」が希薄になってしまったという事かな?

 

そんなことを考えてしまいました。

 

今一度、子ども達に「つながる」力を取り戻したいな。


親と子

人と人

人と自然

 

「ゆいやわす」

 

そんな言葉を思い出した出来事でした。