中国de音楽4

中国在住の日本人音楽家による、日々の日記です。

ケーブル類の都市伝説

 木曜日、上海は曇り、気温は 11度。

 朝、6時起床、一旦ベッドに起き上がったら、久々にまた派手な目眩が発生して逆戻り。うわ、またかよ! 五十肩ゆえ最近は腕を突いて起き上がれないので、腹筋だけで「ムクッ」と起き上がるのだが、そうするとやはり頭を起こす速度がかなり速いので注意が必要。
 そんなワケで 2度目はゆっくり起き上がったらフツーに大丈夫だったが、どうもフワフワするじゃないか。 あれ? なんかコレ前回の症状にスゲー似てるぞ??? 去年の 8月くらいに約 2週間ほど派手な目眩に悩まされた時期が有るのだ。その時の症状にそっくりである。

 念のため、原因が『耳』なのか『脳』なのかを切り分けるために、もう一度ベッドに横になって色々確認。すると、仰向けのまま頭を左に 30度くらい傾けると『ぐわ〜っ』と天井が廻り出すじゃないか。うわ、前回と逆のパターンだぜこれ(前回は頭を右に傾けたら廻り出したのだ) あちゃ〜。。。どうやら前回と反対側の耳の耳石が三半規管に転がり出したのだと思われる。
 あーもぅ超鬱陶しい!!!! なんで五十肩で苦しんでるのに加えて『目眩』まで襲ってくるんだろ? なに?この仕打ち。ワタクシが一体何をしたと言うんだ? はふーん。

 ま、とは言え明らかに三半規管系の廻り方をするので、前回病院で貰ったエーザイ製薬の『メリスロン 6mg』を飲んで様子を見る事に。この薬が残ってて良かったよ。
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 すると 30分くらいしたらカナリ緩和されたのでフツーに出社。あーもぅ…ポンコツな身体でホントうんざりするわ。こういうのを老化と呼ぶんだな?一般的には、きっと。

 人間の体は2つずつ臓器が備わってる部位が多いので、イザという時!? にきっと片方がスペアとなる様な仕組みになってるのだろうが、諸々くたびれて来る時も、どうやら同時じゃなくて片方ずつトラブる様に出来てるらしい。 ワタクシの場合、五十肩は右肩に始まって、それが治る前に今は左肩がピークなので、完全に同時じゃなくて約 1-2ヶ月程度の時間差があった。

 あ!!!! あれ????

 確かこの目眩も右肩の痛みがピークになった頃に発生した記憶があるので、実はコレって因果関係が有ったりするのかな??? 前回は右肩が凝りまくって、つまりは右の首に行く血流が悪くなって右耳の三半規管に影響が出て、今回は左肩なので、左耳の血流が悪くなって発生してる?とか???? うーむ。考えれば考えるほど、そんな様な気がしてきた。

 「ま、でもそんな単純な問題じゃないだろうな…そんな話、聞いた事ないし…」なぁんて思いつつも、いま軽くネット調べてみたら、なんと!五十肩の肩こりが原因で血流が悪くなって目眩を起こす事ってホントに有るらしいじゃん!(驚) げげげ。まじか。全然知らなかったー。

 なぁんだ、結局五十肩が諸悪の根元か…。あーもぅホント勘弁してほしいわ。

 原因はどーあれ、調子悪い事には変わりない。気分的には踏んだり蹴ったり?な感じで凹みまくって出社。出社後はフツーにデスクワークと会議と創作活動で、特に(ここに書ける様な)大きなトピックは無し。

 そんな訳で、今日も今日トテ? タオバオで買ったアイテムを紹介するコーナーw(そんなコーナー有ったっけ?)である。 いや、例によって妻にはナイショだが、今月ちょっとボーナスが出たので(うっしっし)地味な買い物を楽しんでいるのサ(笑)

 本日は『デジタルオーディオ専用』USBケーブル! ←どらえもん風に発音する事!
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 世の中には、各分野に於いて『マニア』と呼ばれる人種が少なからず居るのだが、オーディオヴィジュアル分野も例外では無く、そりゃもう『底無し』の世界が広がっているワケさ。特にワタクシ、『ケーブル類』に関してアフォみたいにお金を掛けて評論している人々に対しては、かなりの懐疑心があって、正直『全く信じて居ない派』だったりする。

 特に電源ケーブルね。確かに太くて多くの電流が流れる方が効率が良いし、それだけ太い音がする(事がある)のは理解できるし、理論上は正しいと思うよ? でもね、変更したケーブルは、壁のコンセントから機材の間の数メートルの話であって、電気ってーのは壁のコンセントから先、変電所までの恐ろしい距離を渡ってきたワケで、それら全ての経路が太くならないと、手元の数メートルを変えた所で(耳で聴いて分かる様な顕著な)変化はしないと思うワケさ。

 特に中国の建築物なんて酷いもんで、壁コンの中をドライバで開けて壁の中を見てみると、そもそも根元が細っそーい線だったりするワケさ(しかも酷い時なんてアースすら繋がってなかったりする) そんなコンセントに超絶ぶっといオヤイデだかアコースティックリバイブだか?の非常にブットい線を繋いでも音が変わるとは思えないんだよね。。。。壁の中の線以上の効率は稼げない気がする(いや、理論上無理だよね?きっと) むしろ標準で付属している電源ケーブル自体がそもそも壁の中の線より太い事だって有るわけで、そしたらそこにお金注ぎ込んで無駄に太い線を買っても意味がない…と思うワケです…はい。(もちろんあくまで個人的意見ですよ!)

 しかし、微弱な電流を扱うマイクのケーブルやらシールド類やらは、安いケーブルと高価なケーブルでは明らかに音が変化するのは確かである。特にシールドの『編み』はとても重要で、周波数に応じた編み方をしていないとノイズが乗るので顕著に分かるものね。それと、後はインピーダンスの問題。乱暴に言ってしまえば要は『各周波数帯域で発生する抵抗値の違い』みたいな物なので、ケーブルのインピーダンスによってハイ落ちしたり、ローが痩せたりする事は多々あるワケさ。これはもう『好み』の問題である。ワタクシはなるべく『標準的な』特性で、どちらかというと音声周波数帯域(20Hz〜20KHz)で発生する『ノイズに強い編み方』がされてるシールドを選ぶ事にしている(まぁ『耳の慣れ』の問題もあって、結局は CANARE製一択なんだけどw) でも、よっぽどの粗悪品でない限り、値段が高きゃ高いほど良いってモンでもないのは事実。ほんと好みの問題。

 さて!ハナシがカナリ逸れたが本題に入ろう!

 上記の電源ケーブルや、楽器用シールドやマイクケーブルは『アナログ交流信号』を扱うケーブルのハナシである。ではデジタル領域で信号を伝達するケーブルの良し悪しは?果たして有るのか否か!? 今回の購入は実はコレがテーマだったりする。

 例えば、S/PDIFのコアキシャルケーブルの場合。いわゆるデジタルオーディオ信号をダイレクトに送受信するワケなので、カナリ高い周波数でのやりとりとなる。ご周知の通りデジタル信号というのは、0と1のパルス派の連続で、それを 44.1KHzとか48KHzとか96KHzとか一秒間に 4万回とか 9万回とか恐ろしい回数の ON/OFFを繰り返して信号を伝えているワケだ。つまり、さっき上記した『シールドの編み』は、アナログ音声の周波数帯域とは全然異なって然るべきなワケさ。

 デジタル信号というのは、これも乱暴に説明してしまうと、昔、電話の音声回線を使ってパソコン同士の信号をやりとりする『モデム』という機械があったが、あれの音を聞いた事がある人も多いと思うが、要するに「キー、ガーーーーーガーーーー」という、あの音である。あ、FAXもそうだな!あの音。アレは 2KHzとかその辺なので、あれの 20倍くらい高い音バージョンだと思えば遠くない。(もちろん仮にキャリアの音をスピーカーに繋いでも耳には聞こえないけどね) ああいう風な『決して音楽的ではない、ノイジーな超高音』を伝送してる…と思えば遠くない。

 で、そんな風にノイズみたいな高い周波数のパルス波を伝送する際に、一番求められるのは、さっき言ってたハイ落ちだのロー落ちだのの『音質の違い』では無くて『立ち上がり』と『立ち下がり』というパルスの角度だったりするワケさ。デジタル信号は 0の時間(off)と 1の時間(on)はキッチリ『瞬間的に』切り替わってもらわないと非常に困るワケ。波形がナナメっちゃイケナイのですわ…時間軸がズレちゃうので。しかしケーブルは長くなれば長くなるほど波形はナマって来るワケで、そういう意味に於いてはアナログよりシビアと言えなくもない。
 ただ…ね、デジタルオーディオで使われる信号は、いわゆる『ワードクロック』と呼ばれるキャリア周波数があって、このキャリアの単位ビットあたりで 1(on)か0(off)かを判断できるならば、実はパルス波形がどんだけナマって斜めってても判別可能(伝送可能)なワケなのだよ。逆に言うと、判断できないくらい波形がナマっちゃったら、そもそも SYNCが外れて音が止まってしまうワケさ。

 …とまぁ、小難しい理論上の話は長くなるから(既に十分長いけど)これくらいにして、要するにアナログと最も違う点は、デジタルって、1ビットでもズレたらシンクが外れて音が止まるので、デジタルケーブルの差によって『音質が』変わる事は『ない』とワタクシは(個人的に)断言しちゃうワケさ。

 それよりも、デジタル領域で音質に最も差がでるのは『ワードクロック【そのもの】の質』だと思っている。最近はもう確信に近い!? と感じてるのでアチコチ言いふらしてる程である(笑) いわゆるワードクロックジェネレーターの『ジッター』対策だな。ワタクシ、去年クロックマスターを RMEに変えてから、日々(こんなんで顕著に音が変わる筈はない…と)ずーっと半信半疑で色々と仕事で使いながら実験してきたワケさ。だって本来、耳で聴いただけで違いが分かる筈ないのだよ。なので多分に『気のせい』なんだろうと思っていたが、最近 96KHz/32bitのマルチを再生したり TDしたりする機会が増えて、ちょっと毎回切り替えが面倒で操作が煩雑なので、mixの時だけクロックを RMEから切り離してインターナルクロックに切り替えてミックスする機会があったワケさ。それこそ違うのはクロックの出所だけで、音の流れは入り口から出口まで全く同じ i/oで作業したわけ。すると、明らかに「なんか」違うんだよ。何がどう?って上手く言えないし『どちらが良いか?』っていうのも多分好みの問題なだけで両方とも音は良いんだけど、やっぱり「さっきと違う!」って思うワケ。これ一度や二度じゃないんだよ。96K/32で録った生ピアノのサスティンの倍音とか長い周期で他の弦が共鳴していく際のゆらぎの感じ?とかがね…。なので、ワタクシ、キッパリ断言します。マスターワードクロックが変わると音質は変化します。(ひょっとすると周波数が上がれば上がるほど顕著になるのかなぁ?よくワカランが)

 ジッターって要はテープレコーダーで言う所のワウ・フラッターと同じである。 要するに殆どの民生機は非常に低いレベルでは有るけど『意外と常に揺らいでいる』…という事をイマサラ知ってしまうと、気になって仕方ないワケさ(苦笑) …とは言え、まぁそもそも『ゆらぎ』を存在と捉えるか?悪と捉えるか?は、ドーナツの穴を存在と見做すか空白と見做すか?に近い議論だけどな。ワタクシが愛してやまない 70年代〜80年代前半の音源は全て100%機材側が揺らいでるので『だから寧ろ』良いのかもしれないしw

 …って、ありゃりゃ…またまたハナシが派手に逸れたなw イカンいかん。


 では、何で今回 USBケーブル(しかもオーディオ用?)を買ったのか?というと、単純に年末の恶魔工人のライブの時に接触不良で、サウンドチェック中にインターフェースとの接続が切れた事があったのと、つい先日の黑莉莉のリハの時も1曲目が終わって 20分くらいしてから、別の曲を再生しようとしたらインターフェースが外れてて音が出なかった…という恐ろしい事態が発生したからなのよね。ま、平たく言うと『単なるUSB口の接触不良』だとは思うんだけど、問題が Mac側にあるのか、ケーブルにあるのか判断ができなかったのでとりあえずケーブルを変更してみる事にしたワケさ。
 で、タオバオで良さげな USB A-Bケーブルを探していたら、こーんな『オーディオ専用』なんて仰々しく謳ってるケーブルを見つけたので冷やかし半分で買ってみたワケさ。

 上にも書いた通りデジタル領域で、音質が変わるとは『全く』信じてないので、ホントに冷やかしである。しかも USBなんて尚更である。そもそも、この中にオーディオ信号は走ってないからね。

 で、届いたケーブルをまじまじと眺めてみた。ケーブル自体はイギリスの QED社の物だったのでモノは良さそうだが、よく見たら。。。なんと! これサブウーファー用じゃん(爆笑)
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 明らかにスピケでは無いので、ライン領域の信号を扱うケーブルだと思うが、という事は多分低い周波数の伝送に有利な設計のケーブルなのだろう(デジタル領域では全く関係ないと思われる)

 いやはや…きっとこういうのって、メーカー名だけで騙されちゃう人が沢山居るんだろうなぁ(笑)音が良くなった!とかねw これで音質が変わるワケがない。

 ま、まだインターフェースに繋いでないので分からないが、とにかくコネクタ部分はカナリしっかりしていたので、以前のよりはマシだろう。今週末のリハとライブが楽しみだw


 その後もフツーにオシゴト。友達からのチャットで既に 21時半だった事に気付いて慌てて片付ける。ワタクシの仕事部屋は 24Hこんな明るさなので、時計を見ないと時間がわからないのだ。
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 帰宅後、また洗濯しようと思ったら例のダラシナイ居住者が洗濯機を占有していた(洗濯は終了していて取りに来ない状態)ので、待ってても腹が立つだけで埒が明かないので、明日の朝ちょっと早起きして洗濯する事にして、今日は早めに寝る事にした。

 目眩もちょっと気になるので休肝日にして一滴も飲まずに 23時就寝。そんな木曜日。
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