おはようございます。



新年最後の料理です。

実は今回この料理
が僕の中で一番の
メインだったんです。


食材はまた真鴨を
使います。






クラシックな調理法とは
異なり新たな形で
真鴨の良さを
最大限に味わうのが
目的の料理です。






真鴨の追究          ~醤油麹と醪のソースと下仁田ネギのクネル~













この料理は日本料理
で有名な龍吟の山本さん
の料理からヒントを得ています。






山本さんは書籍等で
真鴨の料理を紹介
していますが簡単に
言うと内容は
鴨の身の回りにある
膜のようなものを
取り除き身はロゼに仕上げ
皮はパリパリにして
鴨の身に保有する
血を藁で旨味に変える
ことです。







僕はこの調理法に対し
2~3日ほど前に
塩を振る行程を
プラスしています。




ある一定量の塩の
量をおさえるとと
加工肉っぽくならいのです。





その塩の量で
5~7日程で旨味が
増幅します。






旨味が増幅するその前の
段階で2~3日頃は旨味
は強くならず身に保有
している血の味が非情に
強くなります。


その後血の味が
分解されることが
旨味に変わると
推測しています。




この事を山本さんの
調理法に当てはめると
藁で燻した時の旨味
の変換がより増幅
する可能性が高いと
思い今回実行しました。



















今回届いた国産の真鴨です。






猟銃で撃ったものでは
なく網で捕ったもの
なので無傷です。





状態もかなり良好
で凄く良かったです。








また盛り付け、
ソース、付け合わせ
等は自分で考えたものです。




ソースは既存のもの
に対する反抗心
もあり現代料理を
作る時は似たようなものを
多用するのですが
今回は醪と醤油麹を
会わせたものに
コンソメに近い形で
とった真鴨の出汁で
のばしてオリーブオイル
で油脂分を補強しまた
乳化させています。



既存のソースとは
ジュドヴィアンドなど
をバターでモンテした
ものを指しています。




既存のソースは
焼いた肉の
メイラード反応と
肉の旨味そしてバター
の油脂分で出来ています。



このメイラード反応を
醤油に置き換えて
肉の旨味をコンソメに
置き換え油脂分
をオリーブオイルに
置き換えています。



コンソメは簡単に
言うとジュドヴィアンド
のメイラード反応
がないと共に肉の臭み
も限りなく少ないのが特徴です。


あまり知られていませんが
醤油はメイラード反応
をおこしています。



バターだとどれも
同じような味にしか
ならずまた重たいです。

しかしオリーブオイルなら
多種多様で使い分け
がしやすくバターより
はるかに軽いので
より現代的な料理に向くのです。





グローバルな時代
だからこそ国境
を越えて色々な形
で料理が発展していく
時代に成りました。





これもその一つです。


おそらくこのパターン
のソースは僕が最初に
考えたものです。







しかし色々な形で
これから色々な料理人
が新しいことを
やっていくと
思います。


と言うかもう色々な
新たな革新は各地域で
すでに起こっています。





それはとても良いことで
料理の進化もしくは
発展と言うことなんだと
思います。



先人や今活躍する
有名なシェフたちの
参考にしたりそれらを
超えることを僕のやり方で
僕の出来ること
で料理人として
可能な限り料理を
追究したいと思います。










またここ1年くらいで
気づきましたが
このような料理を
作る時はオリーブオイル
がキーマンになってきます。

少なくとも僕の場合は。






オリーブオイルは
調味料なので主役には
なりませんが
色々な大事なポイント
で働いてくれる
優れものです。




また別の機会に
オリーブオイルについて
もっとしっかり
話したいなと
おもっています。











ちなみに今回出てきた
龍吟の山本さんは
知り合いとかではないです。


書籍等で若手の頃から
勝手に勉強させて
もらってるだけです。













是非出張料理の
ご依頼お待ちしております。