西川(兄)です。

 

悔しい敗戦。やっておられた当人たちは、私たちよりも、もっと悔しかった事でしょう。

 

素晴らしいゲームでしたし、十分に勝てる要素がありましたね。

 

やはり、柴崎選手、香川選手、乾選手のラインが健在であれば、勝負できる。そこに前線でおさえられる大迫選手。

 

しかし、数年前、イタリア代表との親善試合で、日本が勝ちかけた際、怒涛の猛攻を受けて、2-3で逆転負けした時と同じパターンだと思いました。

 

まず、守備の崩壊癖がなおらない。こればかりは、DF陣の能力がまだ世界のTOPと戦うレベルに達してないということを意味しています。

CBが長身FWのパワープレイに弱すぎる。 もちろん、それだけ強くてもダメで、判断の速さだとか、ミスのなさだとか、走力とか、色んなものが要る。そこが弱い。

 

本来、2-0になって、相手が長身選手を二人いれてきたのであれば、こちらも、彼らに対抗するメンバーを入れないといけない。

しかし、西野監督が取れた手段が、疲れてきたメンバーを交代させただけ。 つまり、戦術変更、修正するほどのオプションがなく、攻め方を変える程度のことしかできなかったという事なんですね。

 

Wカップ全体を見ても、アルゼンチンやポルトガルなど、攻めだけ強固でも、守備陣に少しでも不安があるチームは早々に姿を消しています。

 

やはり、課題は守備です。 また、攻撃に関しても、かつて、フランス代表に1-0で勝利した際を思い出すと、今回の西野Japanも同様で、CFには、ボールをおさめられる選手がいることが大前提。大迫選手に続くCFが欲しいですね。

 

次に、その後ろですが、フランス代表に勝ち、イタリアを苦しめた当時の本田選手は、もう一人のボールをおさめられる選手でした。

当時は、前田遼一選手と本田選手の両輪で、ボールをおさめ、前線でボールを保持できた。これが日本の戦い方の一つだと思います。 

 

今回に関しては、ボールをおさめるタイプではなく、ピルロタイプの柴崎選手に、ファンタジスタタイプの香川選手と乾選手の連携があり、こういう選手たちが揃っているのであれば、ボールを収めるタイプが二人いなくとも、破壊力抜群の攻撃を発揮できることがわかりました。 右で走りまくってくれる原口選手や裏で走れる岡崎選手のような強みもあった。攻撃陣は至上最高だったと思います。

 

守備さえ、守備さえレベルがあがってれば、ベスト8どころか、決勝に行ってもおかしくないほど、良いチームでしたね。

 

逆に言えば、その黄金世代を壊しかけたハリル監督、一つ前の世代でも、もう少し行けたはずなのに、前田選手と守備オプションが取れた細貝選手を外してしまって弱体化させたザッケローニ監督のワールドカップ直前での迷走、目先のワールドカップ采配という意味においては、残念に思います。前回に関しては、本田選手、香川選手が移籍先でうまくいってないという運の悪さもありましたが。

 

今回のベルギー戦、最後に、昌子源選手が、地面をたたいて悔しがったように、このチームにはまだまだ可能性があった。西野監督が指揮した本当に短い間で息を吹き返しただけで、ポテンシャルが全て引き出されていたかというと、残念さが残ります。

 

今回の黄金世代のメンバーは年をとってしまう。前回の不完全燃焼の雪辱で、ピークを越えても頑張りぬいて再びワールドカップに来られたメンバーには感動を与えてくれました。 今回も残念な気持ちだと思いますが、ありがとうございました。と言いたいです。

 

攻撃陣はどうしても年齢的には主力が入れ変わってしまうので、次もこんなに素晴らしい攻撃力を発揮できるかどうか分かりませんが、楽しみな選手もいますし、今回の戦い方をヒントに頑張ってほしい、いつか優勝してほしい、そう思います。

 

下の世代の守備陣の方々、早くから、ヨーロッパの一部リーグでレギュラー目指してプレーして、日本の弱点である守備を克服して欲しいと願います。