コロナ関連の「制限」がなくなり、「結婚式を挙げる」ことに関しては、ほぼ復活した感じだそうです。

(ただし、二次会はやはりやらない人がほとんどです)

 

そのため、当事務所に「スナップ撮影」の相談メールも少しずつ来るようになりました。

ただ、話を詰めてくると「やっぱり、外部業者の持ち込みは無理でした」と、キャンセルになってしまうことが多く。

このへんは「まあ、仕方ない」とあきらめるしかありません。

ただ、そうやって、ちょっとでも接点を得たお客さんに対しては、商売関係なく、「写真以外のことでもなんでもいいですから、なにか質問があったら聞いて下さい」と伝え、「両親への感謝の手紙、やりたくないんですけど」という相談にも乗っています。

 

さて、スナップ写真のことに戻りますが、「きれいなスナップ写真を撮ってもらうにはどうしたらいいでしょうか?」と聞かれた際にお答えしていることをひとつご紹介します。

 

「披露宴会場は、天井や壁が白いところを選んで下さい」

 

これを最初にお伝えしております。

 

これって、写真屋サイドのただのわがままなんですが、ウェディングスナップの基本的な照明の当て方というのは、「間接照明」が基本で、カメラについているストロボの光を、一回天井に当てて、柔かくなった反射光を被写体に当てて撮影します。

この場合、天井や壁が白くないと、きれいに反射しないんです。

なので、上の写真のような披露宴会場だと、きれいにスナップ写真を撮影できますが、

こういった「天井や壁が黒い」ところでは、ほとんど光が反射しないため、間接照明のテクニックが使えず、光がきれいに回りません。

 

和風の宴会場の場合、天井が「木の板」になっていることがありますが、これも、写真屋泣かせの宴会場になります。

 

ほんと、わがままなんですが、できれば、白い会場をお願いします。

 

 

それと、宴会場の一面が「窓」になっていて、景色が良くて、外光がいっぱい入ってくる宴会場も、「いい披露宴会場だなあ」と感じますが、これも、写真屋的にはなかなか手ごわい会場になります。

 

 

説明すると難解なことなんですが、人間の目にはどちらも同じ色に見えますが、実は「太陽光は青っぽい光」「室内の照明灯の光は赤っぽい光」でして、色味が違うんです。

 

窓があって外光が入ってくる宴会場では、実際は、窓際は青っぽいが、窓から離れると赤っぽくなる、という現象が「写真」になると起きてしまいます。

これを、人間の目で見たような感じに調整するのが至難の技です。

 

そういうわけで、「天井や壁が白ではない」「外光がいっぱい入ってくる」、そういう宴会場の場合、相当レベルの高いカメラマンが撮っても、できあがった写真は、「なんか変な色だなあ」と感じることがあります。(※あとから修整できない、ビデオの映像なんかは、それが顕著に現れます)

 

これは仕方ないことなので、クレームは言わないでいただけたらと思います。

 

新郎新婦さんにはわかりにくいことですし、式場のプランナーさんでも、こういう専門技術のことはまず知りませんが、もし、すごくきれいなスナップを残したいのであれば、宴会場選択の際に、上記事項をちょっと考えていただけるといいかな? と思っています。