この数年
自分でもすっかり忘れていたことのひとつに
アスペルガー
があります。
多分、この数年間で知り合った人の中には
私がアスペルガーの診断を受けていることを
知らない人も沢山いると思うし
自分でも普段はすっかり忘れてるくらいなので
敢えて伝えてもいなかったこと。
私が発達障害という言葉を
初めて知ったのは
１０年ほど前。
養子縁組した娘と出会った施設で
働き始めて間もなく
発達障害
という言葉を知りました。
前科のある人で
精神障害などを持った人が入居する施設で
発達障害という言葉を初めて聞いて
「発達障害ってなんだろ？」
と自分で調べてみたのが
最初のきっかけ。
仕事から帰ってふと
軽い気持ちでググったら
そこには
子どもの頃から私が
”直したいけど直せない”
と葛藤し続けていた
自分の特性が
ズラ〜っと記されていた。
・冗談が通じない
・言葉をそのまま文字通りに受け止める
・こだわりが強い
・察することができない
・臨機応変が苦手
・あいまいな表現が理解できない等々
そこに書いてある色々な特徴が
まるで私の説明書のようだった。
あまりにびっくりして
翌日その施設の主任に話したら
「うん！岡ちゃんはアスペルガーって分かってたよ」
そう言われ
さらにびっくりして
私はその日から三日間泣いた。
本当に三日間
号泣した。
ひとりで抱えるには大き過ぎて
私は３人だけに
LINEで打ち明けてみた。
「私、アスペルガーだったみたい…」
すると2人から
「うん、知ってたよ！」
そう返ってきた。
その返答にさらに衝撃を受けた。
1人は
当時別れてはいたけど
まだ交流のあった元カレで
「知ってたよ」と。
もう1人は
当時よく遊んでいた友人で
「そうかなと思ってたよ」
「この前、みんなで回転寿司行ったでしょ。
その時にハンバーグばっかり頼んでるの見て
アスペルガーなんだろうなと思ってた」
そう返ってきた。
もう1人は
発達障害やアスペルガーというもの自体が
初耳だったようで
「ちょっと調べてみるわ」と。
（ちなみにこの友人は調べたら弟さんが当てはまるということを知ったそうで、のちに教えてくれてありがとうと言われました）
2人から「知ってたよ、わかってたよ」
と言われ
「早く言ってよーーーーーー！！！」
という気持ちが身体中から溢れたけれど
とにもかくにも
『障害』
という言葉が
あまりにショックすぎて
本当に三日間泣きました
同時に
「今まで、何で私はこうなんだろ…って
ずっと悩んできたけど
もう治そうって頑張らなくてもいいんだ」
と、そんな安堵のような気持ちも溢れたのを覚えています。
まさにこの時の私は
映画「シックスセンス」の
最後のシーンのブルースウィルスそのもの。
「え？俺死んでたの？！」というショックと
「そうか、死んでたのか…そうだったのか」という安堵感。
まさにシックスセンスの
ブルースウィルスだった。
三日間泣いて
そして映画のブルースウィリスのように
ショックが安堵感に変化して
ようやく受け入れることができたのです。
１０年経って
だいぶ発達障害というものに
社会的にも理解が追いつき
１０年前の”マイノリティ”
という概念から
今では
「私も発達障害だと思うんだよね〜」
と色々な人が
あちらこちらで言うようにもなって
そして私自身も
ありのままの私を受け入れてくれる人が
周りに増えたこともあって
普段はすっかり忘れてます
それこそ
前の旦那さんは
再婚してすぐ
私のアスペルガーで悩み始め
衝突や喧嘩もかなりありましたが…
今の主人は
本当に器が大きい人で
喧嘩になることがほとんどなく
ありのままを受け入れてくれる人だからこそ
私自身も自分のエゴやこだわりを
分かって欲しい！理解して！と
押し付けることも全くなく
何かあれば普通に話し合って
お互いを理解し合うので
とにかく喧嘩になりません。
気に入ると同じものばかり食べるとか
同じ服を色違いで何着も買うとか
同じお菓子を何個も買ってストックするとか
台風や地震が近づくと非常用のお水やお米を
２ケース買い込むとか
前の旦那さんにはそれこそよく怒られたけれど…
それに加え今は
同じメーカーのPCキーボードを色違いで何個も買うとか
スワロフスキーのキラキラ水筒ボトルを色違いで何個も買うとか
回転寿司でハンバーグやウインナーだけを延々と注文して食べるとか
言葉で言われないと分からないから
何度も言葉で愛情確認したり
分かるまで何度も質問攻めしたりとか
美味しくて気に入ったおかずを
週に何度もお願いするとか
（我が家の料理は主人担当♬）
好きなことや得意なことは集中して頑張れるけど
嫌いなことや苦手なことは全くしないとか
そうしたことも
今の夫は大抵受け入れてくれるので
本当にありがたい限りです。
※メタルとパンク業界の先駆者でもある夫が
唯一受け入れてくれないのは
私が家で80年代のJ -ROCKをかけることくらいw
（本気で嫌な顔をしますw）
発達障害は
やっぱりその人本人が
一番辛く苦しいもの。
なぜなら分かってもらえることが少ないから。
人から理解されたり
気持ちを分かってもらえることよりも
人から誤解されたり
気持ちを分かってもらえないことの方が
人生で圧倒的に多い。
⚠️カサンドラ症候群という言葉があるように
近くにいる家族やパートナーが苦しんでるケースも
もちろん沢山あります。
それで傷つく経験しかしてきてないから
人が怖かったり
人を信じられなくなったり
自分を出すことができなくなったりするのも
大人になってからの特徴な気がします。
実際、発達障害だったことが分かった１０年前
母親にアスペルガーだったことを電話で伝えたら
「だから馬鹿だったんだ〜〜！」
と言われ
何も返す言葉がなかったもの。
もしかしたら冗談のつもりだったのかもしれないけれど
アスペルガーは冗談がわかりません。
そもそも笑えない冗談は
冗談とは言わないよ！と
心の奥では思ってます。
発達障害は
それを抱えて大人になった人も
本当に苦しいと思うし
お子さんが発達障害で悩んでる親御さんも
本当に大変だと思います。
一口に発達障害と言っても
たとえば同じアスペルガーでも
実は人によって特性が違ったりするのも事実。
（その辺はまた詳しく書いていきますね）
普段は
希死念慮を抱えたお子さんの相談や
不登校などの相談も多いですが
今後は発達障害で悩んでる人に向けても
時々ですが当事者として
何かメッセージを発信できたらと思います。
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