築地で交わる家族 | 店主すい臓がんが本になりました!

店主すい臓がんが本になりました!

店主すい臓癌4コマ漫画という闘病記漫画から病気になりながら、雨も晴らしてしまう元気になれる食堂漫画へ変化しましたが、現在は亡くなるまでをイラストエッセイで綴っています。

 

 

 

このブログは突然の余命宣告を受けた

母のすい臓がんと闘った漫画です

同じ様な病気の方の参考に

支える家族の方のためになれば

と思い綴ったものです

 

 

右矢印そして本が完成しました〜!

 

初めての方はこちらから

右矢印闘病1話目

 

 

母が亡くなって3年が経った日

私は母が行きたかった所を歩いた

 

 

 

それはここ

 

 

私は今大きな変化の渦の中に居て

引越し

退職

閉店

人生の断捨離

 

 

断捨離の中

見つけた1枚の写真と名刺

 

 

 

それは偶然にも職場の近くで

まるで父からの贈り物の様だった

  

 

そう、ここは

父が修行をした栄寿司さんが

あった場所

 

栄寿司さんは

4丁目10の8で

数年前まで営業していたらしい

残念、、、

 

同じ名前からすると

移転したのか?

偶然なのかも不明

 

 

 

一度だけ母と築地に来たことがある

 

 

母は父の居た店の名前も

場所もわからないまま

築地場外のどこかに

父が居たと言う

アバウト過ぎる情報を元に

築地まで来たのだった

 

あの頃の築地って

すごく遠くて

知らない町だったけど

 

私も仕事で3年通って

なじみの寿司屋もできて

なんとなく

親近感のある場所に変化した

 

 

ここ、普通に通り過ぎてたよ

 

 

 

 

45年のすれ違い

私が生まれた時に居た

父はここで

どんな風に働いていたのだろう

どんな夢を見ていたのだろう

 

まさか

自分の娘が

半世紀後母の魂を連れて

散歩をするなんて

思っても見なかっただろう

 

 

私は自分が

泣くとは思わなかったけど

この場所に来たら

自然と涙が溢れ出た

 

 

 

 

一緒に生活出来なかった家族

それでも心は

いつも一緒に居たい