小数の足し算、引き算はスラスラとでき、分数の加減にも慣れてきても、分数と小数の混じった計算となると、途端に鉛筆が止まる生徒が少なくありません。小数を分数に直したり、その逆ができないからです。
タイル図(写真1、2)を使って、小数と分数の関係を学習した際はみんな、簡単に解けていました。
<写真1>
<写真2>
タイル図がなく、自分で考える、となると、思考が止まってしまいます。ここで、分数とは何か、十進法とは何か、を改めて教えることになります。
「分数の分母の数字は、何を表していますか?」
4〜6年生にこの質問をして、正解する生徒は、ほぼ皆無です。分数を初めて習った際に教えられたはずなのに、思い出せないのです。
答えは、「1、を何等分するかを表す数字」。
10分の1とは、1を「十等分」したものの「1つ分」(分子)、ということです。これは、小数で表せば、「0.1」となります。
「小数第一位」の数字「0.1」が10個集まれば、一つ上の「一の位」の「1」になります。
「0.1」と「10分の1」が等しいということは、大人なら、当然のこととして分かるでしょう。これを小学生に定着させるには、タイル図を使いながら何度も意識的に教える必要があります。
そこで、分数と小数の混じった計算で戸惑った生徒に、一から説明します。
最初に「小数と分数」を教える時は、小数を分数に直したり、その反対の操作をさせるまでで(写真3)、計算はさせていません。計算まで消化できる生徒が少ないだろう、という判断からです。
<写真3>
分母の違う分数の加減の計算に慣れたころに、分数と小数の混じった計算をさせるのが、ちょうどいいのではないかと思います。
小数を分数に直して、続けて計算もする(写真4)ということを繰り返せば、記憶に定着しやすくなるからです。
<写真4>
<目次・計算を習得するコツ>
<目次・算数を理解するポイント>
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