20211224Doshin  イヴなのにチキンの姿はなく
 クリスマス・イヴの朝。

 札幌駅のホームに降り立った私は、混みあう階段を流れに任せて下り、なんでこんなに人がいるのかとオミクロンに誰もおびえてないことに人間のたくましさを感じつつ改札を出て、採血のためにかかりつけの病院へと向かった。

 この日は特別な採血だ。
 だって12年半ぶりにお酒を飲むのを休んで臨むのだ。

 看護師が端末画面のカルテを見て言う。「お酒は休みましたか?」
 こんなことも記録に残っているらしい。いや、こんなことではなく、たいへん重要なことなのだ。
 「はい」
 「何日くらい?」
 「昨日だけです」
 看護師さんも私もオホホホとラフイング。
 結果発表は午後。なお、このとき計った体重は59.2kgと前回とまったく同じ。

 この日の昼食は、いったん出社したあとに会社の近くの LAWSON で購入。
 クリスマス・イヴなので「チキンステーキ弁当」にしようかと思ったが、考えてみればクリスマスも盆も正月も勤労感謝の日も関係なくしょっちゅうチキンを食べているわけで、さらに前日もチキンが入った弁当を食べたことを思い出し、でもそんな迷いとか悩み以前に LAWSON に行くと、そもそも棚に「チキンステーキ弁当」はなかった。
 が、棚の空いているスペース-ここが「チキンステーキ弁当」の定位置と推測される-の横に、やや魅惑的な弁当を発見したので、それを買った。
 全然クリスマス・イヴらしくない「中華弁当」である。

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 シューマイにエビチリ、玉子とタマネギときくらげの炒め物がおかずである。
 税込598円と、気づいてみればややお値段お高め。カロリーは749kcal。

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 味はとってもおいしいってほどのものではないが、ちゃんとしたシューマイにエビチリ。少なくとも下品な味ではまったくない。チャーハンは味がちょっとぼやけたような感じ。薄味だからだろうか?

  医師の「酒犯人説」的中!
 さて、午後。審判の時。

 結論から言おう!
 なななななななななななんと、127ではないか!
 私は赤くない数字に自分の目を疑ったほどだ。本当に私のものか、名前を確認したほどだ。
 正常値上限の149を大幅に下回っている。前回の値から84%引きだ。
 特濃牛乳が低脂肪乳になった以上のものがある。
 ぐれぇぇぇぇぇぇぇと!

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 人間ドックで中性脂肪の値が高めと指摘され、そのあと2,3年は放置していたものの、薬を飲むようになったのが2005年のこと。
 それからいまに至るまで一度たりとも正常範囲内に収まったことのない中性脂肪の値が、16年のときを経て初めて『正常』になったのである。まったくもってメリー・クリスマスだわい。

 医師も大満足のご様子。酒が値が下がらない元凶ではないかという推理がコナンなみに的中したのだ。医者みょうりに尽きるってもんだろう。「やっぱり酒だね!」という声にも歓びが満ち溢れていた(これは薬が効いている。つまり治療方針は間違っていないことがわかったということでもある)。
 当事者である私も「いやぁ、酒でしたねぇ」と『もう中』のように医者にコメントを発表した。

 逆に言えば、(薬の効果はもちろんあるが)ふだんの食生活では中性脂肪は上がっていないと考えられるわけだ。
 医者は「お酒を飲んでいるときは、血の中で中性脂肪が増えているって考えながら飲むといいよ。あっ、それじゃあおいしくないか!」と、まるで私の飲酒をすっかり容認したような寛大なお言葉をくれた。私も「量は少なめに、そして早めに切り上げるようにします」と、一応は所信表明した。

 薬局に行き薬剤師に状況を話すと、しかし薬剤師は、この薬はとても良い薬であること、そして高脂血症は遺伝的要因も大きいことなどを説明し、お酒のことにはあまり興味を示さなかった。きっと私が2年半前に禁煙に成功したように、禁酒にも成功したら薬の客が一人減ることになると、警戒したのかもしれない。

 この日の北海道新聞朝刊の占い。
 2月生まれの私にサンタさんがくれたプレゼントはモノでもココロでもなく、黒い色の数字だった(でも、いままで異常値がでたことのない悪玉コレステロールがなぜか今回は147という高値だった)。

SchubertSym9Rogner シューベルト(Franz Schubert 1797-1828 オーストリア)の交響曲第8番ハ長調D.944ザ・グレイト(The great)」。
 なお、ここにも書いているが、この曲は以前は第9番とされていた。

 私の愛聴盤であるレーグナー/ベルリン放送響の演奏を。

 「青いパパイヤの香り」ってどんな映画なんだろう?