ブルーライトと目の障害

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可視光線とは人間の眼で見える波長、400-800nmの範囲で長波長側は赤色(800nm)から短波長側は青色(400nm)です。

ブルーライトは短波長で青色側のことです。ブルーライトのような短波長の光は赤色のような長波長の光に比べ散乱しやすい、にじみ信号・色収差がおきやすいことに目への影響があり、眼精疲労の原因となりやすいことが知られています。

紫外線は青色より短波長ですが、この紫外線も含めブルーライトは高エネルギーであるので網膜の障害を起こす危険性があり黄斑変性などの要因とも危惧されています。

一般的に可視光線は網膜の錐体・杆体などの視細胞が受容体となりますが、今世紀初頭に視細胞メラノプシンを含む特別な神経節細胞が報告されました。

つまり本来光を感じる細胞以外の細胞が光を感じることができると証明されたのです。

この特別な神経節細胞は錐体・杆体を経由せずに直接470nm付近の青色光に反応します。このタイプの神経節細胞は網膜神経節細胞全体の1%を占めると報告されています。そしてそこからでたシグナルは視交叉上核、松果体へ投影され、睡眠を誘発し、体内時計をコントロールするホルモンのメラトニン産生を抑制します。またこの神経節細胞から出たシグナルはE-W核へも刺激伝達され対光反射の形成も関与します。

したがってブルーライトは目にとって眼精疲労、黄斑変性の原因として、体内時計への影響して睡眠障害にもつながります。

近年省エネ効果もあいまって発光がLEDが主流になっているが、白色LED,青色LEDともに470nm付近がもっとも相対エネルギー感度が高く、網膜に対する影響、眼内での散乱光ひいては体内時計への悪影響が懸念されます。

当面はブルーライトの影響を遮断する保護眼鏡などのをこれらの照明機器や電子機器を使用するときに装用することが重要になってきます。

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