日本での里帰り中、妹が足のむくみを改善するための手術を受けました。
手術のオプションは、ふたつ。ひとつは、東京都内の病院で受け、日帰りで帰れる。もうひとつは、房総半島の鴨川という太平洋に向いた病院に2泊3日して受ける。
なんで別々の場所かというと、手術担当医が、このふたつの病院で掛け持ちで手術をしているため。
日帰りで手術する場合は、予定日は8月。場所は都内。一方、2泊3日は5月で、場所は家から特急で2時間の鴨川。
都内までなら1時間ちょっとの距離なため便利なのですが、手術後の帰宅が通勤時間帯にぶつかってしまうと、混雑でぶつかる危険性があり不安。仕事の関係で8月は無理ということもあり、5月の鴨川になってしまいました。
鴨川は、房総半島のいちばん南で太平洋に向いています。宿泊費は、4人の相部屋で1日4000円、3日で1万2千円。でも、4人部屋が埋まってしまっていれば、一人部屋になり1日1万8千円。3日だと5万4千円。(ホテルだと2日分で済みますが、病院は、1日ごとの計算です。)
先生からは、相部屋で予約が取れるでしょう。でも、そうでない場合、一人部屋になりますと説明されていました。1万円台と5万円台では、まったく違います。妹は、当然ながら相部屋を期待していました。
ですが、入院数日前に病院から電話がかかってきて、一人部屋になりますと言われてしまいました。余りのショックに、それは困りますと言うことができず、わかりましたとしか言えなかった。
2泊3日で5万4千円の病院。いったいどんなところなのだろうと、わたしは興味津々でした。退院する妹を妹の友達が車で迎えに行くことになっていたことから、同乗させてもらいました。
病院近くまで運転していくと、ピンクのおしゃれな大きな建物が目を引きました。亀田総合病院です。
病院の入り口に車を入れると、ユニクロが敷地内にありました。
妹が、病院の入り口で待っていたので合流。足の手術は表面部分で、普通に歩いていました。
病院の中に入ると、高級ホテルの受付がありました。
入院受付
え? え? ホテル? かなり戸惑いました。落ち着いて見回すと、旅行鞄を持った旅行者ではなく、地元の年配の通院患者さんらしき姿が多数ありました。高級病院ですが、一般外来も受け付けているとのこと。
妹が泊まっていた個室は、すでにチェックアウトしていたため、見られませんでした。最上階にあるレストランからの海の風景が素晴らしいというので、エレベーターに乗ろうとすると、妹が、
「お姉さん、マスク!! 医療機関の中ではマスクしないといけないの!」と叫んできました。
カナダでは、1年前にマスクの着用はなくなっています。マスク、持ってない・・・。さっと行ってさっと帰って来るということで、エレベーターに乗り最上階へ。
ちらっと見えました。大きな窓ガラスのあるレストランが・・・。残念なことに、午前11時前でレストランはまだ開店しておらず、中には入れませんでした。すでに、たくさんの人が列になって開店待ちしていたことから、人気のレストランのようでした。
マスクもないし、あと1時間待ちは大変なので、見学は終了。
この日は、見られませんでしたが、病院の外には、ヘリコプターが患者を運んでくるヘリポートあり。
手術担当医が、都内と、ここ亀田総合病院のふたつを掛け持ちしている理由がわかるような気がしました。
▼ 妹の感想
泊まる前、ではなく、入院する前はあまりの高額にショックだった。でも、ひとり部屋でテレビのビデオでたくさんのドラマをゆっくり思う存分観ることができた。
大きな病気を2度もし、その後の後遺症にも悩まされながら、両親の介護、職場でもモラハラなど、辛いことをたくさん経験してきたことから、はじめてひとりになり、仕事や食事作りの事など忘れ、生きることの楽しさを味わえた。ここに来て本当に良かった・・・。
▼ 姉の感想
手術は成功し、足のむくみからくる疲れがかなり軽減したとのこと。高級病院での入院は、おそらく2度とないと思います。出費は大変でしたが、生きる楽しさを味わうことができた妹の笑顔に、わたしも、自分の人生を楽しまないとって思いました。