NPO法人 滝山城跡群・自然と歴史を守る会 公式ブログ

八王子市認定 滝山観光おもてなしボランティアガイド団体「ウジテラーズ」滝山城跡の下草刈りを毎月実施しています

滝山城跡 景観維持・回復活動 ”見逃がし厳禁”「出丸」 2021/5/16

2021-05-24 18:48:23 | 下草刈り日誌
滝山城跡「本丸」から多摩川方面の眺め。
曇り空ですがこの景色を見ると心が晴々します。
緑が濃くなりました。
滝山は既に蚊が発生しているので滝山城に訪れる際は防虫対策が必要です。

「中ノ丸」9時30分集合。
まだ作業を始める前、打ち合わせの時に弱い雨が降ってきました。
降り方によっては途中で作業中止もあります。

5月の活動場所は久しぶりの「出丸」周辺。
雨が降っていましたが
作業場所は空が少ししか見えないほど新緑に覆われ
木々の葉が雨の水滴を地面に落ちるのを遮ってくれたおかげで
最後まで作業を継続することができました。

ところで・・・
「出丸」に行ったことない人
案外多いのではないでしょうか?
「本丸」は行ったけど「出丸」を知らなかった・・・
広くて周りきらないので「出丸」は省略・・・など。
「出丸」は「本丸」金毘羅神社の裏にあります。

それでは5月の活動報告です。
「本丸」金毘羅神社の裏から見た「出丸」。
今回は画像左側にある曲輪、
そこから一段下がった曲輪と竪堀の下草刈りは実施しませんでした。
はじめから今回の作業計画には入れてないのですが
刈り払機とそれを扱える人手がもっといれば
ここもできたのになぁと、少し残念。


「本丸」金毘羅神社裏からの「出丸」の景観
足元の下草も視界を遮っています。
【作業前】

【作業後】
「本丸」から「出丸」が丸見え。
「出丸」を立体的に捉えることができるようになりました。

「出丸」の虎口を入ると正面に土塁があります。
中央に窪んだ部分があり、ここに竪堀があります。

この竪堀を最下部まで下草刈りしました
【作業前】

【作業後】
写真ではよくわかりませんね。
滝山城跡に来た時に覗き込んでみてください。

さて、こちらは堀切を挟んで「出丸」から見る「本丸」金毘羅神社
【作業前】

【作業後】
「本丸」の方がかなり高いです。
敵に「出丸」を占拠されたとき、
この高低差は下からの攻撃は不利です。

横からみた「本丸」と「出丸」のあいだの堀切。
作業後は堀切の ” V ” が現れました。


こちらは「出丸」のすぐ下
【作業前】

【作業後】
この場所、中が窪んでいるんです。
今は埋もれているけど当時はもっと深かったと思うし
これを曲輪と言っていいのだろうか?
堀なのか?
池跡のようにも見えるけど?

窪んだ場所から土橋を下りた場所。
右方向に延びる土塁は
”天狗の鼻”といつのまにか呼ばれています。

確かに天狗の鼻のようだ。

”天狗の鼻”から左にある虎口に横矢がかかります(画像に写っていません)。


場所変わって本丸と出丸の間のV字の堀切を多摩川の方に超えた場所です。
このあたりは”武者溜まり”と呼ばれています。
「出丸」脇の巻道は”武者走り”で下まで続きます。
【作業前】
”武者走り”は下草に覆われ、足元が見えずらくなっています。
また通路の一部に小さな崩落個所があり、
右側は急斜面なので足を踏み外すと危険です。

【作業後】
下草を刈り崩落箇所を修復しました。

通路は細いので足元注意です。

"武者走り”は、巻道から途中で土塁の上を歩く通路と変わり下まで続きます

その下には虎口があります。
虎口から先の通路は不明瞭なので
見学はここまでにしておきましょう。

「出丸」は「本丸」直下ということもあり
周辺は手の込んだナワバリがあります(個人的にそう思っている)。
今回は整備していませんが、
二つの竪堀を連結する横堀などもあります。
滝山城に来て「出丸」を見なかったらもったいない。
整備したての「出丸」を忘れずに見てくださいね。
”見逃がし厳禁”ですぞ!





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