食糧、特に穀物は、戦略物資という考え方が、日本以外では一般的ですが、日本は、あまりに無策。
 このままでは、中国はじめ、主要国から兵糧攻めにあってもおかしくない状況。日本も目覚めないといけない。

食料危機がやってきた】中国のしたたかな戦略 危機感薄い日本

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より引用です。

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「不足の時代」に備える中国の食糧戦略
資源・食糧問題研究所代表 柴田明夫氏
資源・食糧問題研究所代表
柴田明夫氏
世界の穀物市場では、6年連続の記録的生産の結果、穀物在庫も8億トン弱となり、過去最高水準に積み上がっている。しかし、世界の穀物在庫の過半(小麦の51.1%、トウモロコシ68.8%、コメ59.8%)は中国の在庫であり、その量は小麦、トウモロコシ、大豆、コメで5億トンに近い(下図参照)。

一方、中国を除いた世界の穀物在庫量は、小麦21.2%、トウモロコシ10.5%、コメ21.3%であり、安心できるレベルではない。国連食糧農業機関(FAO)が適正とする在庫率は17~18%(年間消費量の約2カ月分)であることから、トウモロコシの10%台はすでにひっ迫状態にあるといえよう。

2008年の世界食糧危機以降、中国は逸早く将来の不足に備え、食糧戦略を打ち出してきた。2009年には国家食糧備蓄政策として、「3つの保護」(農家利益の保護、食糧市場安定の保護、国家食糧安全の保護)を打ち出した。この政策は、2008年12月の中央農村工作会議で決定されたもので、①主要作物であるコメ、小麦の買い付け価格の引き上げ、②主要農産物の国家備蓄を厚くするのが主な目標である。具体的には、食料消費量の25~26%、備蓄在庫で1.5~2億トン(小麦50%、籾米30%、トウモロコシ17%、その他豆類3%)としていたが、足元の備蓄5億トンというレベルは、中国国内だけではなく、食糧不足に喘ぐ周辺諸国への食糧援助をも見据えた数字なのかもしれない。そこには、かつて1980年代まで米国が「世界のパン篭」として担ってきた役割を新たに中国が肩代わりする意図も感じられる。中国主導による新たな「食糧を武器」にする企てとも言える。
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引用終わり。