「笑い」がもたらす身体的メリット。実は鎮痛効果や運動機能を高める役割あった。

痛みが生じた時なぜか笑みがこぼれたり、辛いのに笑ってしまったり、なぜか笑顔になる事ってありませんか?実はそれが和らげる効果を発揮しているのです。それだけでなく、意図的にでも笑うことで鎮痛効果や持久力を高めるなど効果が報告されています。辛い時こそ笑ってみるって大事ですね。
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リンクより引用

笑うことで有酸素運動の持久力が向上する研究結果
笑うことで持続力を培いましょう。『そんなバカな!』と笑われるかもしれませんが、「笑うことで、物事を継続する力が生まれる」という研究結果も示されているのです。

ケニアの陸上競技選手で、5000メートル競走ではアテネ五輪(2004年)で銅メダル、北京五輪(2008年)で銀メダルを獲得。マラソンに転向後は、リオ五輪(2016年)と東京五輪(2021年)で金メダルを獲得しているエリウド・キプチョゲ選手。そんな彼は、走りながら時折ニヤリと笑顔を見せることでも有名です。
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「きっと彼は、自らのあり余る能力にうぬぼれ、余裕の笑みを浮かべているんだ」と、思った人もいるかもしれません。ですが、それは“大きな勘違い”です。「笑顔を絶やさすにいれば困難な状況においても“リラックス”でき、身体の無駄な緊張を解きほぐして前向きになれる」という、科学的な裏づけもそこにはあるのです。そう、つまりこれは、彼の戦略でもあると言えるのです。

●笑顔がもたらす精神的・身体的メリット
今や科学は、そのさらに先へと歩を進めています。それはマラソンに限った話ではありません。これはあなた自身の個人的なベストを、より良い記録となるよう後押しをしてくれるトリックでもあります。

ジョージア州立大学の研究チームは、運動を行う際のプログラムに「笑い」を取り入れることで、有酸素運動の持久力が著しく向上することを発見しました。

45分間のトレーニングセッションを週に2回行い、そこに“笑いのエクササイズ”を組み込んだのです。笑うことや鼻歌を歌うことで筋肉がリラックスした状態となり、セッション間の回復を高め、次のセッションへ向けてのモチベーションも高めてくれる効果が認められたばかりでなく、血流が増加するなど、身体的作用に関してプラスとなる数値も記録しました。

さらにそこでは、笑うことにより痛みの閾値(いきち=感覚や反応や興奮を起こさせるのに必要な最小の強度や刺激などの量)が、平均10パーセント向上することも示されています。
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●笑うことで鎮痛効果
また、オックスフォード大学で行われた研究では、「笑うという行為により、エンドルフィン系(=体内で分泌される鎮痛効果のあるモルヒネ)が刺激され、そのことが痛みの制御に重要な役割を果たす」という結果も示されています。例えば15分の間、笑うことで人の痛みに対する感覚を著しく強化することが報告されているのです。

◇まとめ
「ジムでのトレーニングの最中には、人目をはばからずに“とにかく笑おう!”」、と言っているわけではありません(それはそれで、かなり面白いかもしれませんが)。

ですが例えば、ジョギングやランニング中に聞くポッドキャストに面白い話を選んだり、もしくは笑える漫才などをプレイリストに加えておくことで、なにか良い効果が期待できるかも知れないということです。「笑い」が、唯一最高のクスリであると明言しているわけではありません。ですが、パフォーマンスの向上を目指すのであれば、その効果は、多いに期待できるのです。 

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