新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

日本国に元気が出てこない訳だ

2024-03-28 07:47:57 | コラム
よくもよくもこれほど暗い話題が後から後から出てくるものだ:

続発する意気上がらない話題をこれでもかとばかりにマスコミが取り上げるので、我が国全体の雰囲気まで暗くしてしまうのだ。そのような好ましくない話題を敢えて取り上げて私見を述べてみようと思う。

岸田総理が安倍派幹部を聴取:
確かに重大な事件だろうが、私に言わせれば自由民主党、それも嘗ての最大派閥安倍派の「コップの中の嵐」ではないのか。国を揺るがすような危機とは受け止めがたい。

要するに、自由民主党の総責任者であり内閣総理大臣・岸田文雄氏が決断してバラリズンと即断即決で解決すべき事案のように思えてならない。さらに気に入らないことは、その聴取を都内の高級ホテルで実行したこと。そんな所で費用をかける意味が解らない。

岸田総理は何かと言えば「政治の信用を取り戻す」と力説されるが、彼に対してそんな「信用する」雰囲気があると思っておられるとしたら錯覚ではないか。岸田総理がやるべき事は「信用して貰えるように最大限の努力をする事」ではないか。あの低いままの支持率は国民が信用していない事を悲しい程示しているのではないのか。

¥151の円安:
財務省もエコノミストの方々もクドクドと円が安くなり続けている理由の説明をされて、国民に与える衝撃(ショックの意味)の度合いを緩和しようと試みておられる。だが、私はそんな説明や解説で庇いきれない程、我が国が経済的にも何にも劣化してしまったように受け止めて嘆いている。円安傾向を奇貨として目覚ましく売上高利益も伸ばしている業種もある。「危機こそチャンス」という説があるではないか。

だが、円安傾向を防ぎきれない状況と言うか、政府の力量不足をこれでもかと見せつけられては、我が国の先行きに不安を感じているのは当方だけだろうか。百均が栄えていることを讃えるとか、歓迎すべきなのだろうか。

水原一平/大谷翔平問題:
確かに看過すべからざる点が多々ある案件だと思う。だが、連日連夜マスコミが恰も天下の重大事のように報道し続けるべき事柄なのだろうかと思っている。ご丁寧にアメリカ中の専門家や弁護士やジャーナリストのご意見を聞き回って報道するのが、マスメディアの責務かもしれない。

だが、当方には国家の重大事とはとても思えないのだ。大谷君の無事は期待するが「永久追放かも」などと不安を煽るのは好い加減にすべきだ。罪なき純粋な大谷ファンを苦しめて何とする。私は「大谷君は全国民の付託を受けて、MLBに進んで行ったのではない」と思っている。昨年までのようにMVPを二度も取って見せたから褒め称え、尊敬し、一部のマスコミのように神聖なる存在にまで地位を高めたのだろう。

確かに大谷があれだけの金額を自分の口座から盗まれたことを知らなかったのは不思議だ。また、彼が如何に水原元通訳と親密だったとしても、水原の年収では到底返済しきれないだろう資金を貸し与えるかという疑問が出てくるし、肩代わりする程お人好しかと疑問に思う。何れにせよ、敢えて言えば非常に気懸かりな案件ではあっても、“None of my business.”的な事柄なのだ。

憲法改正とDPRKからの拉致被害者奪還:
簡単に言ってしまえば「歴代内閣の恰も『やるやる何とか』の如き状態だった」重要な問題は、未だに軌道に乗せる(乗る?)手前で止まったまま。これらの案件が「収支報告書不記載問題」や「二階俊博氏引退問題」よりも遙かに重要な問題ではないのか。何かと言えば愚図ってみせる野党の危機感の欠如と不見識を問題にしたい。

林官房長官の発言に対して、金与正に既に「岸田総理と金正恩会談はない」と言わさせてしまった。暗い気分にさせる反応だ。だが、この脅かしに怯んでいるようでは事は前に進まないのではないか。

小林製薬の紅麴問題:
小林製薬の危機管理体制の不備と誤りは気になってしまう。早くから異常が解っていながら、有効な対策を立てていなかったことは重大な過失ではないのか。厚生労働省を始めとして関係官庁は毅然とした姿勢で処置/処理すべき問題だろう。「収支報告書不記載問題」では国民の生死に関わらないが、既に亡くなった方が複数おられるではないか。かく申す一国民は不安を感じている。

アメリカ大統領選挙:
「もしトラ」だの「ほぼトラ」だの「ほんトラ」だのと面白おかしく取り上げられている。私はズーッと「民主党政権は我が国にとってはbad news」と言い続けてきた。その意味と根拠はクリントンとオバマ政権が明らかに我が国に非好意的に当たってきたからだ。だが、意外にもバイデン政権はそれほどでもなく、当たり障りなく今日に至ったと感じている。

だが、「アメリカファースト」以外にも「自分ファースト」としか言えない旗を掲げるドナルド・トランプ氏が再選されてしまえば、あの4年間に達成し残してきた案件に着手することは想像に難くない。私が先ず不安に感じることは「安保条約」である。NATO(「ネイトウ」で「ナトー」ではない)にあれほどきつく当たり始めたトランプ氏が再選された暁には、何を言い出すか解ったものではない。

前期では自国の輸出能力の不足を棚に上げて「アメリカに巨額の貿易赤字をもたらしていた日本が怪しからん」と言われたのも悪い材料だ。実態をお分かりではないから、あのような無茶苦茶が言えたのだ。4年にもなる雌伏?の間に、少しは学んでおられないと困る。アメリカ最大の対日輸出企業ボーイング社は既にあの失態でエヤバス社にその地位を奪われていては、対日輸出は振るわないだろう。嘗ての二番手企業ウエアーハウザーは事実上消滅している。

対トランプ氏作戦の重要さは「安倍は幹部の処分」問題の比ではないと思う。岸田総理の重要問題への対策と処理への優先度の付け方には遺憾がないよう衷心からお願いしておきたい。



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